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『東京リベンジャーズ』のあらすじを時系列で整理|物語の流れがわかる

2005年と2017年の東京を背景に過去と未来を見つめる少年たち あらすじ・考察

『東京リベンジャーズ』は、2017年→2005年、2018年→2008年、最後に1998年へ遡る物語です。

花垣武道(タケミチ)が過去を変えるたび、対応する未来も更新されます。原作漫画『東京卍リベンジャーズ』全31巻・278話の最終回までを、年代・抗争・タイムリープ・改変後の未来がつながる形で整理します。

『東京リベンジャーズ』の時系列は?年表で全体像を整理

『東京リベンジャーズ』の時系列を理解するコツは、年代を一列に並べるだけではありません。「どの過去を変え、その結果どの未来へ到着したのか」を対にして見ることが重要です。

原作第1話で26歳のフリーター・花垣武道は、かつての恋人・橘日向(ヒナタ)が東京卍會に関係する事件で死亡したことを知ります。その後、駅のホームから転落したことをきっかけに、12年前の2005年へタイムリープしました。

主要な流れと、事実確認の手掛かりになる原作話数を先にまとめます。なお、話数はその出来事の中心となる範囲であり、各編の厳密な開始・終了を示すものではありません。

年代 主な出来事 改変によって何が変わる? 原作の主な確認話
2017年→2005年 タケミチ最初のタイムリープ 直人が生存し、過去改変が可能だと判明 第1話
2005年8月3日 8・3抗争 ドラケンの死亡を回避 第14~30話
2005年10月31日 血のハロウィン マイキーが一虎を殺す未来を回避 第51~64話付近
2005年12月25日 聖夜決戦 柴家と十代目黒龍をめぐる悲劇を回避 第92~107話付近
2006年2月22日 関東事変 天竺との抗争、稀咲との因縁が決着 第147~185話付近
2006年3月 東京卍會解散 仲間たちが別々の人生へ進む 第186~190話付近
2018年 梵天の未来 ヒナタたちは救われるがマイキーが孤立 第194~206話付近
2018年→2008年 マイキーをトリガーに10年前へ 救済対象がマイキー自身へ移る 第207話以降
2008年 三天戦争・二代目東京卍會 ドラケンの死、マイキーとの最終決戦へ 第218~275話付近
2008年→1998年 タケミチとマイキーが同時に移動 二人で歴史そのものを作り直す 第276~277話
2017年7月3日 最終世界線 タケミチとヒナタの結婚式 第278話

作中で示される主要抗争の日付は、8・3抗争が2005年8月3日、血のハロウィンが10月31日、聖夜決戦が12月25日、関東事変が2006年2月22日です。作品・キャラクター情報を扱う電子書籍サービスのデータでも、この日付で整理されています。

前半では橘直人との握手がトリガーとなり、タケミチは基本的に12年前へ移動します。そのため過去が2005年から2006年へ進めば、未来も2017年から2018年へ進みます。

一方、天竺との戦いを終えた後はタイムリープの条件が変化します。2018年のマイキーと手を結んだタケミチは、今度は10年前の2008年へ戻りました。

さらに最終決戦では2008年から1998年へ移動します。

つまり本作は、「ずっと2017年と2005年を往復している物語」ではありません。12年前へのタイムリープ、10年前へのタイムリープ、そして二人で行う最後の10年前へのタイムリープという三段階で構成されています。

ここを最初に押さえておけば、複雑に見える世界線はかなり読みやすくなります。


2005年のあらすじ|8・3抗争、血のハロウィン、聖夜決戦で何が変わった?

2005年は、タケミチが未来の情報だけを頼りにする人物から、東京卍會の仲間として歴史へ直接介入する人物へ変わっていく時期です。

この年の三つの大きな戦いを見ると、タケミチが変えようとする対象も「一人の死」から「人間関係そのもの」へ広がっていきます。

2005年8月3日|8・3抗争でドラケンを救う

過去へ戻ったタケミチは、清水将貴ことキヨマサの喧嘩賭博に巻き込まれていた中学時代へ戻ります。

仲間の山本タクヤを守るため、勝ち目の薄いキヨマサへ立ち向かったタケミチ。その姿に興味を持ったのが、東京卍會総長・佐野万次郎ことマイキーと、副総長・龍宮寺堅ことドラケンでした。

未来の東京卍會は巨大な犯罪組織になっています。しかし過去のマイキーは、少なくともタケミチが最初に出会った時点では、仲間を大切にする少年でした。

ここでタケミチは、マイキーが最初から未来と同じ人物だったのではなく、その後に起きた出来事が彼を変えてしまった可能性へ目を向け始めます。

未来の情報から判明した重要な分岐点が、2005年8月3日のドラケンの死でした。

パーちんこと林田春樹の友人をめぐって東京卍會と愛美愛主(メビウス)の対立が深まり、長内信高との衝突後、パーちんは長内を刺してしまいます。

パーちんの処遇をめぐってマイキーとドラケンも衝突しますが、タケミチの介入によって二人の決裂そのものは防がれました。

それでも8月3日の危機は消えません。

夏祭りの夜、混乱の中でドラケンはキヨマサに刺されます。タケミチは重傷を負ったドラケンを守りながらキヨマサと対峙し、ドラケンは病院へ運ばれて一命を取り留めました。

これはタケミチが初めて、「起こることが確定していた死」を明確に覆した瞬間です。

※画像はAIによるイメージ

しかし未来へ戻ると、問題は終わっていません。

ヒナタはいったん生存していたものの、千堂敦ことアッくんが運転する車によって、タケミチの目の前で再び命を落とします。

この出来事が本作の時間改変の厳しさを示します。

ドラケン一人を救っても、悲劇を生み出している別の原因が残っていれば、未来は別の形で悪化するのです。

2005年10月31日|血のハロウィンで復讐の連鎖を止める

次の大きな分岐点は、2005年10月31日の「血のハロウィン」です。

東京卍會では稀咲鉄太が参番隊隊長となる一方、壱番隊隊長・場地圭介がチームを離れて芭流覇羅へ入ります。

しかし場地は単純に東京卍會を裏切ったわけではありませんでした。

場地は稀咲の正体を探るために動いており、壱番隊副隊長・松野千冬もその意図を知ります。そしてタケミチと千冬は、稀咲の計画を止めるため協力することになります。

芭流覇羅には、東京卍會創設メンバーの羽宮一虎もいました。

一虎はかつて、場地とともに侵入したバイク店で、相手がマイキーの兄だと知らないまま佐野真一郎を死なせています。その罪悪感を受け止めきれず、マイキーへ責任を転嫁するようになっていました。

タケミチが未来で知った血のハロウィンでは、場地の死に激昂したマイキーが一虎を殺害します。

その事件によってマイキーが転落していくことを知ったタケミチは、場地を救い、マイキーによる一虎殺害を防ごうとします。

結果として場地の命そのものを救うことはできません。

しかし場地自身の行動とタケミチの必死の訴えによって、マイキーは一虎を殺しませんでした。アニメ公式のエピソード紹介でも、東卍が抗争に勝利し、場地を失った一方で「マイキーが一虎を殺すことは回避」したと整理されています。

8・3抗争で防いだのは「ドラケンの死」です。

血のハロウィンで防いだのは、場地の死からマイキーの殺人へ続く、悲しみと復讐の連鎖でした。

同じ過去改変でも、タケミチが向き合う問題は一段深くなっています。

2005年12月25日|聖夜決戦で柴家と黒龍の未来を変える

次にタケミチが向き合うのが、十代目黒龍(ブラックドラゴン)総長・柴大寿です。

大寿、弟の柴八戒、妹の柴柚葉の間には、恐怖によって家族関係が支配されているという深刻な問題がありました。

未来では黒龍の存在が東京卍會の犯罪組織化へ影響しています。

そこでタケミチと千冬は、八戒や柚葉が大寿を殺す事態を防ぎ、黒龍との関係そのものを変えるために動きます。

ここで日付は丁寧に確認しておきたいところです。

聖夜決戦は2005年12月25日です。原作第87話では、九井一から「大寿は12月25日の夜に一人で教会へ礼拝に行く」という情報がもたらされ、第92話では12月25日当日の描写へ入ります。作品データでも聖夜決戦は2005年12月25日として整理されています。

原作第12巻には第98~107話が収録され、第104話の題名も「Christmas night」。第107話で東卍の勝利が決まり、聖夜決戦が決着します。講談社も第12巻を「聖夜決戦、クライマックス」と紹介しています。

教会で大寿と対峙したタケミチたちは圧倒されますが、三ツ谷隆、八戒、柚葉らがそれぞれ自分の問題と向き合い、最後にはマイキーとドラケンも加わります。

マイキーが大寿を倒し、教会の外にいた黒龍の兵たちはドラケンによって制圧されました。

重要なのは、敵チームに勝ったことだけではありません。

タケミチは柴家の中にあった「誰か一人が犠牲になればよい」という関係を崩し、悲劇を生み出す家族の構造そのものへ介入したのです。

8・3抗争では一つの死、血のハロウィンでは復讐の連鎖、聖夜決戦では人間関係。

2005年だけを見ても、タケミチの時間改変が徐々に深い層へ進んでいることが分かります。


2006年から2018年の時系列|関東事変、東卍解散、梵天へ

聖夜決戦を経て過去は2006年へ進みます。

ここからは稀咲鉄太との長い戦いに決着がつく一方、物語の中心課題が「ヒナタを救うこと」から「マイキーを救うこと」へ移っていきます。

2006年2月22日|天竺との関東事変で稀咲との戦いが決着

横浜を拠点とする天竺を率いていたのが黒川イザナです。

その天竺には東京卍會を追放された稀咲も加わり、武藤泰宏やS62世代の面々を巻き込みながら東卍との全面対決へ進みます。

関東事変は2006年2月22日に起きます。

戦いに先立って、稀咲の行動によって佐野エマが死亡。大きな喪失を抱えたマイキーとドラケンが戦線から離れる中、タケミチは残った東京卍會の仲間を率いて天竺へ向かいました。

戦いの終盤ではマイキーとイザナが激突します。

さらに稀咲が鶴蝶を狙って発砲し、イザナは鶴蝶をかばって致命傷を負いました。

稀咲はその場から逃走しますが、タケミチとの対峙を経た後、交通事故によって死亡します。

ここで稀咲という大きな敵は物語から退場しました。

しかし、『東京リベンジャーズ』はここで終わりません。

むしろ重要なのは、稀咲を失ってもマイキーの苦しみが消えなかったことです。

もし本作が単純な「黒幕を倒せば未来が救われる物語」であれば、関東事変が最終決戦になっていたはずです。

ところが物語は、そのさらに奥にあるマイキー自身の問題へ進んでいきます。

2006年3月|マイキーが東京卍會を解散する

関東事変の後、タケミチはマイキーにタイムリープの事実を打ち明けます。

そしてマイキーは、仲間たちを未来の悲劇へ巻き込まないため、東京卍會を解散する決断を下しました。

原作第186~189話付近で解散までが描かれ、第190話では仲間たちが未来へ向けたタイムカプセルを残します。

これは東京卍會にとって一つの到達点です。

稀咲との戦いは終わり、チームも解散し、ヒナタを含む仲間たちが生きる未来へ進める条件がようやく整いました。

2018年|幸福な未来でマイキーだけが梵天にいる

2006年から12年後へ戻ったタケミチがたどり着いたのは、これまでで最も幸福に近い2018年でした。

ヒナタは生きています。

ドラケン、千冬、三ツ谷、八戒、パーちんたちも、それぞれの人生を歩んでいます。

しかし、その輪の中にマイキーだけがいません。

2018年のマイキーは、犯罪組織「梵天」の頂点に立っていました。

ここで混同しやすいのが、「梵天」と後に2008年で登場する「梵(ブラフマン)」です。

梵天は2018年の未来に存在する組織、梵は2008年の不良勢力であり、別の組織です。

タケミチが直人と握手しても、以前のようにはタイムリープできません。

ヒナタを救うという直人とタケミチの目的は、すでに実現しているからです。

ところが梵天のマイキーと再会し、タケミチが「マイキーを救う」という意思を示したことで、新たなタイムリープが起こります。

今度のトリガーは直人ではなくマイキーです。

この変化には物語上の意味があります。

直人とのタイムリープでは、二人がともに「ヒナタを救いたい」と願っていました。

マイキーとのタイムリープでは、「マイキーを救いたいタケミチ」と「救いを求めるマイキー」が手を結びます。

トリガーとは単なるスイッチではなく、変えたい未来を共有する二人の関係と結び付いた仕組みとして描かれているのです。


2008年から1998年、そして最終回へ|三天戦争と最後の世界線

マイキーを新たなトリガーとして、タケミチは2018年から10年前の2008年へ移動します。

ここからの目的は明確です。

ヒナタの未来ではなく、佐野万次郎という一人の人間を救うことです。

なおTVアニメでは、この先に当たる「三天戦争編」が2026年10月2日からMBS・TBS・CBCなどで放送開始予定と公式発表されています。2026年9月24日現在、放送開始日は10月2日まで確定しており、ディズニープラスでの配信予定も発表済みです。

三天戦争|ドラケンを再び失う

2008年には、かつての東京卍會は存在しません。

不良界は、マイキー率いる「関東卍會」、瓦城千咒率いる「梵」、寺野南ことサウス率いる「六波羅単代」という三大勢力に分かれていました。

タケミチは梵と関わり、瓦城千咒や明司武臣らと接触します。

しかし未来を変えようとする中で、2005年に一度救ったドラケンが、今度は2008年の世界線で死亡します。

ここは本作の時間改変を考えるうえで非常に重い場面です。

2005年8月3日にドラケンを救った事実が無意味になったわけではありません。

その結果としてドラケンは、本来失われるはずだった数年間を生きました。

それでも別の時期、別の原因による死までは自動的に消えないのです。

一度運命を変えた人物が永遠に安全になるわけではない。

この厳しさが、最終章で改めて突き付けられます。

ドラケンの死を経て三勢力は激突し、戦いの末に関東卍會が大きく勢力を伸ばします。

そしてタケミチは、マイキーを救うために自分自身のチームを作る決意を固めました。

二代目東京卍會VS関東卍會|2008年9月9日の最終決戦

タケミチが仲間たちと立ち上げたのが、二代目東京卍會です。

千冬、八戒、三ツ谷、イヌピーら、これまでの戦いをともにした仲間が再び集まります。

目的は不良界で頂点に立つことではありません。

一人になったマイキーを連れ戻すことです。

原作第243話で決戦の日が2008年9月9日と示され、第244話から二代目東京卍會と関東卍會の本格的な戦いが始まります。

序盤のタケミチは、未来の「悪いマイキー」を生み出さないために過去を変えていました。

しかし最終決戦では考え方が反転します。

悪い未来を生み出した人物を排除するのではありません。

なぜマイキーが仲間を遠ざけ、一人で苦しみを抱えなければならなかったのか。その根まで遡って救おうとします。

※画像はAIによるイメージ

佐野真一郎もタイムリーパーだった|第269~273話で明かされる起源

最終盤では、マイキーの兄・佐野真一郎もタイムリーパーだったことが明らかになります。

真一郎の最初の世界線では、幼いマイキーが事故によって深刻な状態となり、やがて命を落としていました。

弟を救えず絶望した真一郎は、「時間を戻せる」という人物の存在を知ります。

原作第269~272話では、真一郎がその能力を求める過程と、元の能力者を殺してタイムリープの力を得た経緯が描かれます。

ただし、「相手を殺した瞬間、その場で時間が巻き戻った」という単純な仕組みではありません。

真一郎は能力を得た後、強い絶望の中でタイムリープを発動し、マイキーの事故より前へ到達します。

そこで歴史を変え、マイキーが生きる世界線を成立させました。

そして原作第273話で、もう一つ重要な事実が判明します。

真一郎は幼いタケミチと出会っていました。

ヒナタを守ろうと年上の少年たちへ立ち向かい、「強くなりたい」と願うタケミチを見た真一郎は、自分のタイムリープ能力を彼へ譲ります。

つまり第1話で突然始まったように見えたタケミチの能力には、そのずっと前から原因が存在していました。

2017年の駅のホームが「能力の始まり」ではなく、眠っていた力が初めて大きく動き出した地点だったと分かるのです。

黒い衝動とは?第274話で語られた事実と解釈を分ける

「黒い衝動」は、設定を広げすぎずに読む必要があります。

原作第274話でマイキーは、自分を苦しめてきた黒い衝動について、真一郎がタイムリーパーを殺したことで生じた「呪い」と結び付けて説明します。コミック31巻・第274話におけるこの説明は、アニメイトタイムズの作品解説でも確認できます。

一方で、「タイムリープ能力を持った人間には必ず黒い衝動が生まれる」「能力を奪えば必ず誰かが呪われる」といった普遍的なルールまで作中で体系的に説明されたわけではありません。

この線引きは重要です。

作中の事実として言えるのは、マイキー自身が、真一郎の行為によって生じた呪いを自分の黒い衝動の原因として語ったことです。

ここからは私見になります。

私は黒い衝動を、単なる超能力上のペナルティだけとして見るより、「大切な人を救うためなら何をしてもよいのか」という本作の倫理を可視化したものとして読むと理解しやすいと感じます。

真一郎の願いは弟を救うことでした。

願いそのものは切実です。

しかし、そのために他者を殺して力を奪った。

その行為の代償が、救ったはずのマイキーの人生に別の形で入り込んでしまいます。

「善意から始まった行動でも、選んだ手段によって新しい悲劇が生まれる」。

これは、タケミチが何度も経験してきた時間改変の構造とも重なります。

2008年から1998年へ|タケミチとマイキーが同時に戻る

2008年9月9日の最終決戦で、タケミチは黒い衝動を解放したマイキーと真正面から向き合います。

原作第275話でタケミチは致命的な傷を負います。

それでもマイキーを救うことを諦めず、もう一度やり直すために手をつなぐよう求めます。

そして第276話。

タケミチが目覚めたのは1998年9月10日でした。

しかも今回は、未来を知っているのがタケミチ一人ではありません。

マイキーも同じ記憶を持って1998年へ来ていました。

ここが、それ以前のタイムリープとの決定的な違いです。

これまでのマイキーは、基本的にはタケミチから救われる側でした。

しかし最後の世界線では、マイキー自身が「未来を知る側」「誰かを救う側」に回ります。

一人が何度も世界を直すのではなく、救う人と救われる人が同じ場所に立ったのです。

最終世界線では稀咲・一虎・柴家・イザナたちはどうなった?

原作第277話では、1998年へ戻ったタケミチとマイキーが二人で歴史を作り直した結果が一気に描かれます。

ここは最終回を理解するうえで重要なので、単に「全員助かった」とまとめず、人物関係を見る方が分かりやすいでしょう。

かつてマイキーの兄・真一郎を死なせた一虎は、最終世界線では東京卍會の肆番隊隊長になっています。

稀咲鉄太は排除されるのではなく、半間修二とともに東京卍會の参謀として加わります。

柴大寿は漆番隊隊長となり、乾青宗と九井一も同じ東京卍會の仲間になります。

黒川イザナは捌番隊隊長、鶴蝶は副隊長となり、天竺で敵対した人物たちまで同じ組織へ集約されました。

三途春千夜は伍番隊隊長、瓦城千咒はその副隊長です。

マイキーが総長、タケミチが総長代理、ドラケンが副総長を務め、場地や千冬、三ツ谷たちもそれぞれ隊を率います。第277話では、この新しい東京卍會が全国制覇を達成した後、円満に解散するまでが描かれています。

この構成は非常に象徴的です。

以前の世界線では「敵になる人物を追放する」「危険な人物を止める」という方法で未来を修正していました。

最後の世界線では、敵になる前から関係を築き直しています。

とくに稀咲が分かりやすいでしょう。

これまでの世界線では、タケミチにとって最大級の敵でした。

しかし最終世界線では、彼を殺したり排除したりするのではなく、同じ東京卍會の参謀として居場所を与えています。

これは「悪人を消して幸福な世界を作った」のではありません。

敵になるまでに積み上がっていた孤独、執着、対立そのものを別の方向へ組み替えた結末なのです。

真一郎、場地、ドラケン、エマ、イザナらも生存します。

そして東京卍會が全国制覇を果たし解散した後、物語は11年後へ進みます。

原作第278話、2017年7月3日。

タケミチとヒナタの結婚式が開かれます。

そこには、別の世界線では亡くなった人物、敵対した人物、決して同じ場所に集まれなかった人物たちがそろっています。

物語の始まりでは、タケミチの願いは「ヒナタ一人を救いたい」でした。

最終回では、その願いが誰かを犠牲にしなくても皆がそれぞれの人生を歩ける未来へ広がっています。


考察|『東京リベンジャーズ』のタイムリープは何を変える物語だったのか

『東京リベンジャーズ』を時系列で追い直すと、同じ失敗を何度も繰り返しているようで、実際にはタケミチが修正する対象が少しずつ変わっていることが分かります。

8・3抗争では、ドラケンの死という「結果」を変えました。

血のハロウィンでは、場地の死からマイキーの殺人へ続く「感情の連鎖」を変えます。

聖夜決戦では、柴家の恐怖による「人間関係」へ介入しました。

そして天竺、梵天、三天戦争を経て、最後にはマイキーを苦しめる黒い衝動と、真一郎のタイムリープという「悲劇の起点」まで遡ります。

私はここに、本作の時間構造の美しさがあると感じています。

過去へ戻る距離が長いから問題が解決するのではありません。

原因を一段ずつ読み直した結果、最後にいちばん古い原因へ到達するのです。

校正の仕事で文章を見るときも、一箇所の誤りだけを直せば十分とは限りません。

前後の文脈や、そもそもの表現意図まで確認しなければ、別の矛盾が残ることがあります。

『東京リベンジャーズ』の世界線にも、少し似た構造があります。

ドラケンの死だけを直してもヒナタは救われない。

場地と一虎の悲劇を変えても東京卍會は犯罪組織になる。

稀咲を追放してもマイキーは救われない。

つまり必要だったのは、「悪い出来事を一つずつ消すこと」ではありません。

その出来事が生まれる人間関係まで読み直し、組み直すことでした。

そして最終世界線では、それまで救われる側だったマイキーも未来を知る側へ回ります。

ここが最後のタイムリープを特別なものにしています。

序盤では、タケミチだけが未来を背負っていました。

だから失敗も判断も一人で抱え込みます。

最後はマイキーも過去と未来を理解し、タケミチと同じ責任を持ちます。

私は、1998年へのタイムリープを単純な「最後のやり直し」ではなく、一人で背負ってきた物語を二人で背負い直す場面として読むと、最終回の全員救済がより理解しやすくなると考えています。

同時に、最終世界線で稀咲やイザナ、大寿まで仲間になることにも意味が生まれます。

最終的な解決方法は、「悲劇を起こす人物を消すこと」ではありませんでした。

悲劇を起こす必要がなくなる関係を、もっと早い段階から作ることだったのです。

まとめ

『東京リベンジャーズ』の時系列は、2017年→2005年、2006年→2018年、2018年→2008年、2008年→1998年、そして最終世界線の2017年という流れで整理すると理解しやすくなります。

2005年には8・3抗争、血のハロウィン、聖夜決戦を通して未来を修正し、2006年の関東事変では稀咲との因縁が決着します。

しかし2018年の未来ではマイキーだけが梵天の頂点で孤立していたため、物語の目的はヒナタの救済からマイキーの救済へ変わりました。

2008年の三天戦争と二代目東京卍會の戦いでは、ドラケンの死、佐野真一郎のタイムリープ、黒い衝動の背景まで明らかになります。

そして2008年の最終決戦から1998年へ、タケミチとマイキーがそろってタイムリープします。

二人は悲劇が起こる前から歴史を作り直し、最終世界線では、かつて敵だった稀咲、イザナ、大寿らも東京卍會の仲間となりました。

最終話は2017年7月3日。

タケミチとヒナタの結婚式で物語は幕を閉じます。

時系列を通して見ると、本作で広がり続けたのはタイムリープ能力そのものではありません。

「誰を見捨てないか」という範囲が、ヒナタから仲間へ、マイキーへ、そしてかつて敵だった人物にまで広がっていったことこそ、『東京リベンジャーズ』の長いリベンジを貫く一本の線だと私は感じています。


よくある質問

『東京リベンジャーズ』でタケミチは何年前にタイムリープする?

物語前半では、橘直人をトリガーとして基本的に12年前へタイムリープします。そのため2017年から2005年、過去が2006年へ進んだ後は2018年との間を往復します。

天竺との関東事変後はマイキーが新たなトリガーとなり、2018年から10年前の2008年へ移動します。

最後は2008年からさらに10年前の1998年へ、タケミチとマイキーがともに移動しました。

聖夜決戦は2005年12月24日と25日のどちら?

聖夜決戦そのものは2005年12月25日です。

原作第87話では、大寿が12月25日の夜に一人で教会へ行くという情報が示され、第92話では12月25日当日の展開へ入ります。作品データでも東京卍會と黒龍の聖夜決戦は2005年12月25日とされています。

12月24日はタケミチとヒナタに関する出来事が描かれるため、時系列をまとめる際に混同しやすい部分です。

『東京リベンジャーズ』の最終回は何年?

最終話・第278話の結婚式は2017年7月3日です。

ただし、これは物語冒頭の2017年と同じ世界線ではありません。

タケミチとマイキーが1998年へ戻り、二人で歴史を作り直した後の「最終世界線」における2017年です。

執筆:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)