『パンどろぼう』のレシピは、レタスクラブで2024年刊の本から4種類、2022年刊の本からも複数のパンが公開されています。作りたいパンの名前に加え、掲載元の本と使う道具を確認すると、目当ての手順を探しやすくなります。
2冊はいずれも吉永麻衣子さんが料理を担当し、柴田ケイコさんの絵本を原作とするKADOKAWAのレシピ本です。無料の記事で読める一品と、本全体の収録内容を分けて見ていきましょう。
パンどろぼうのレシピはどこで無料公開されている?
手順を無料で読みたいときは、レタスクラブの公開記事を確認できます。2024年刊『パンどろぼうのせかいいちかんたん子どもとつくるパンレシピ』からは、しろくまパン、ねこパン、山型のしょくパン、クロワッサンを紹介する記事があります。
さらに、2022年刊『パンどろぼうのせかいいちおいしいパンレシピ』から紹介された記事もあります。したがって、「無料公開は4種類だけ」と考えると、食パンや食事パンの掲載先を見落としてしまいます。
最初に確かめたいのは、記事で一品の材料と工程を読めることと、本に載る全レシピを読めることは別だという点です。書籍には公開記事以外のパンや、作り方を理解するための内容も収録されています。
作りたいパン レタスクラブで探す記事名・検索語 紹介元の本
しろくまパン 「超簡単! 『パンどろぼう』に登場する『しろくまパン』を作ってみよう」 2024年刊
ねこパン 「『パンどろぼう』で出てきた! ニャンとも可愛い『ねこパン』の作り方」 2024年刊
山型のしょくパン 「親子で作ってみよう! ふんわり山型『パンどろぼう』の『しょくパン』」 2024年刊
クロワッサン 「冷凍パイシートを巻いて焼くだけ! 香ばしさがたまらない『クロワッサン』」 2024年刊
パウンド型で作るしょくパン 「パウンド型があれば作れる! 『パンどろぼう』のおいしい『しょくパン』レシピ」 2022年刊
ぼうしパン 「『パンどろぼう』のパンを作ろう! 外はカリっと中はふんわり『ぼうしパン』」 2022年刊の紹介記事として探す候補
コーンパン 「コーンをたっぷりのせておいしい~!『コーンパン』/パンどろぼうのせかいいちおいしいパンレシピ(3)」 2022年刊
ちくわパン 「パンどろぼう ちくわパン レタスクラブ」で検索 掲載記事の書誌表示を要確認
くるみパン 「切れ目を入れて焼くだけ! お花の形が可愛い『パンどろぼう』の『くるみパン』」 掲載記事の書誌表示を要確認
フランスパン 「パンどろぼう フランスパン レタスクラブ」で検索 2022年刊には収録。公開記事の手順は要確認
フォカッチャ 「パンどろぼう フォカッチャ レタスクラブ」で検索 公開記事と掲載元は要確認
表の後半は、記事名と本文中の作り方を直接確認できたもの、パンの名前を探すための検索語にとどまるものを区別しました。特にフランスパンとフォカッチャは、書籍での扱いと、無料の記事で工程を最後まで読めるかどうかを同一視しないでください。
2024年刊から紹介された4記事は、しろくまパンが2024年7月17日、ねこパンが7月18日、山型のしょくパンが7月19日、クロワッサンが7月20日の公開です。パウンド型を使うしょくパンの記事は7月21日公開で、山型の記事とは掲載元も使う型も異なります。
ここで重要なのは、同じ「しょくパン」という検索語でも、一つの手順にたどり着くとは限らないことです。記事の題名を最後まで読み、山型かパウンド型かを確かめるだけで、準備する道具の取り違えを防げます。
2022年刊と2024年刊のレシピ本は何が違う?
2022年刊は生地やパンの種類を広く扱い、2024年刊は子どもと一緒に作る工程を入口にしています。この違いは、KADOKAWAが公開する両書の紹介と目次から読み取れます。
『パンどろぼうのせかいいちおいしいパンレシピ』は、2022年9月8日発売です。KADOKAWAの商品紹介では、基本の生地で作る食パン、しろくまパン、メロンパン生地を使ったかめパン、ハード生地のフランスパンなどが挙げられています。
出版社が示す目次は、基本生地で作る食パン、好きな生地で作るおやつパン、ココア生地を組み合わせる動物パン、ハード系生地を味わう食事パンという4部構成です。絵本に登場するパンを、形だけでなく生地の違いから楽しめる構成だと私は受け止めました。
一方、『パンどろぼうのせかいいちかんたん子どもとつくるパンレシピ』は2024年6月26日発売です。KADOKAWAの商品紹介では、生地を振り混ぜてから切って形を整える動物パンや、パンが膨らむ理由を知る読み物が案内されています。
こちらの目次は、切ってのせる動物パン、ふんわり食パン、絵本のおやつパンの3部構成です。前の本が生地の種類へ視線を広げるのに対し、後の本は「子どもがどこから手を動かせるか」を想像しやすい組み立てになっています。
比べる点 2022年刊『せかいいちおいしいパンレシピ』 2024年刊『せかいいちかんたん子どもとつくるパンレシピ』
発売日 2022年9月8日 2024年6月26日
出版社の目次 食パン、おやつパン、動物パン、食事パンの4部 動物パン、食パン、おやつパンの3部
商品紹介で目立つ内容 基本生地、メロンパン生地、ココア生地、ハード生地 生地を振り混ぜる・切る・形を整える工程、パンの仕組みを知る読み物
レタスクラブの公開記事で確認できる例 パウンド型のしょくパン、コーンパン しろくまパン、ねこパン、山型のしょくパン、クロワッサン
この表は、本の全レシピを列挙したものではありません。出版社の目次は章の範囲を示すものであり、そこから各章に含まれる一品すべてや、無料公開の有無までは判断できないためです。
KADOKAWAの商品ページでは、両書の紙の本がそれぞれ税込1,760円と表示されています。また、2022年刊は「料理レシピ本大賞2023 in Japan」第10回こどもの本賞、2024年刊は同賞の2025年第12回こどもの本賞を受賞したと紹介されています。
発売日、目次、価格、受賞歴は、両書を見分ける際の具体的な手がかりです。ただし価格や在庫、販売条件は変わるため、購入前にはKADOKAWAや販売店の最新表示を確認してください。

食パンと食事パンは、掲載先をどう見分ける?
「しょくパン」は名前だけで選ばず、形と型を見てください。2024年刊から紹介されたレタスクラブの記事は「ふんわり山型」のしょくパン、2022年刊から紹介された記事はパウンド型を使うしょくパンです。
「食パンを作りたい」という希望は同じでも、手元に必要な道具と、完成を思い描く形が違います。校正の仕事で似た語を前後の文脈から見分けるように、レシピも題名の後半まで読むと意味がはっきりします。
2022年刊の出版社紹介には、ハード生地のフランスパンが明記されています。さらに目次には、ハード系生地を味わう食事パンの章があります。フランスパンをハード生地の例として挙げる根拠は出版社の説明にあります。
一方、フォカッチャについては、2022年刊の目次に「食事パン」の章があるというだけで、個別の配合や生地の分類まで断定できません。先の記事にあった「フランスパンとフォカッチャはともにハード系生地」という説明は、両者のレシピを照合した結果としては示せないため、ここでは採用しません。
ぼうしパン、コーンパン、くるみパンなども、検索結果の見出しだけで工程を把握した気にならないことが大切です。使う生地、発酵の条件、焼成の方法は、実際に作る記事や本の該当ページで確認する必要があります。
私は、この二冊を比べる際に「何種類のパンがあるか」以上に、パンをどの切り口で紹介しているかに注目します。食パンからおやつパン、食事パンへと広げたい人には2022年刊の章立てが、形を作る体験から入りたい家庭には2024年刊の章立てが、それぞれ判断材料になるでしょう。
無料公開の4種類は、どんな作業から始められる?
2024年刊由来の4記事では、作りたい形だけでなく、参加したい工程によって選べます。ただし、ここで述べるのは公開されている説明を読んだ上での選び方であり、筆者が4品を試作して難易度や所要時間を比較した結果ではありません。
冷凍パイシートを使うクロワッサンは、レタスクラブの記事でシートを巻いて焼くパンとして紹介されています。最初に「巻いて形を作る」場面を楽しみたいなら、関心を持ちやすい一品だと思います。
しろくまパンとねこパンには、生地を扱い、顔の形を整える楽しさがあります。しろくまパンの記事には基本となる牛乳生地の作り方も示されているため、動物パンを作りたい人は生地から読むと流れをつかみやすいでしょう。
山型のしょくパンでは、表情を付ける代わりに、生地が膨らんで形になる変化を見られます。完成品のかわいらしさに目が行きがちですが、焼く前後を見比べる時間も、絵本のパンを家庭で作る面白さにつながると私は感じます。
ただし、クロワッサンを「最も簡単」、動物パンを「何歳でも一人で作れる」といった順位や評価にはできません。道具、材料、発酵や焼成の条件は一品ごとに異なりますし、子どもが担当できる作業も年齢や経験によって変わります。加熱する場面は大人が担ってください。
- 巻いて形を作ることに関心があるなら、冷凍パイシートのクロワッサン。
- 顔を考えて整えたいなら、しろくまパンやねこパン。
- 生地が膨らむ変化を見たいなら、山型のしょくパン。
これは作業の楽しみ方による整理です。材料や作業時間を比較した表ではないので、作る一品が決まったら、公開記事の材料欄と工程を最初から最後まで読んで準備してください。

動物パンの体験談から、休日の段取りをどう考える?
パン作りでは、実際に手を動かす時間と、発酵を待つ時間を分けて考えると予定を立てやすくなります。この点は、レシピ本の紹介だけでは見落としがちな、家庭で作る際の視点です。
個人ブログ「ポジティブ〜シラチャ駐在記録x日本での日常〜」には、2025年5月に、2024年刊の本を見ながら動物パンを作った記録があります。記事の見出しでは書名が短く表記されていますが、本文で紹介されているのは『パンどろぼうのせかいいちかんたん子どもとつくるパンレシピ』です。
その記録では、前夜に仕込んだ生地を冷蔵庫の野菜室で約8〜10時間発酵させ、翌朝に形を作り、再び発酵させて焼いています。作ったパンとして、コアラ、パンダ、うさぎ、ねこ、しろくま、お家、しっぽが挙げられています。
この一例から分かるのは、完成までの時間が長くても、ずっと作業し続けるとは限らないということです。前夜と翌朝に工程を分ける方法なら、休日の朝に成形を楽しめる家庭もあるかもしれません。
もっとも、約8〜10時間という数字を、ほかのパンの標準的な発酵時間として使うことはできません。分量や温度などの条件は、作ると決めた一品の公開レシピか書籍の記載に従ってください。体験談は段取りを想像する助けになりますが、レシピそのものの代わりにはなりません。
私自身は今回、実際にパンを焼いて道具の数や作業時間を測ったわけではありません。そのため、子どもがどの工程を何分続けられるか、後片付けにどれほど時間がかかるかを、実測値として示すことは控えます。
その上で、家族で作る前には「前夜にできること」「一緒に形を作る時間」「大人が担当する加熱」を書き分けると役立つと考えます。完成の時刻だけを先に決めるより、どの時間を一緒に楽しみたいかが明確になるからです。
どちらの本を選ぶ? 筆者の考察とまとめ
一品だけ作ってみたいなら公開記事から、パンの種類や作り方を広げたいなら書籍の目次から選ぶのがよいと考えます。無料か有料かという違いだけでなく、知りたい範囲が一つのパンなのか、絵本に描かれたパンの世界全体なのかを考える選び方です。
2022年刊は、基本生地の食パンからおやつパン、動物パン、食事パンへと章が進みます。私見では、一つの完成形を再現する喜びから、生地を変えるとパンの姿も変わる面白さへ読者を導く本です。
2024年刊は、切ってのせる動物パンを入口に、食パンやおやつパンへ進みます。パンが膨らむ理由を扱う読み物もあるため、完成品を食べることに加え、作る途中の「なぜ」を家族で話す時間にも向いていると感じます。
二冊とも「パンどろぼうのパンを作る」という目的は共通しています。しかし、出版社の目次に表れた順番を読むと、一冊目はパンの種類を広げ、二冊目は作る行為への入口を広げているように見えます。私はそこに、二冊を選び分ける意義があると思います。
なお、賞の受賞は書籍が評価された事実ですが、ある家庭にとって特定のレシピが作りやすいことの証明ではありません。使える型、用意できる材料、発酵を待てる時間を、作りたい一品の手順と照らし合わせて判断してください。
公開記事も、本の代用品というより、一品への確かな入口です。しろくまパンから興味を持って別の動物パンへ進むことも、パウンド型のしょくパンから生地の違いに関心を広げることもできます。絵本の中の食卓と、自分の台所が接する順番は、それぞれ違ってよいのでしょう。
『パンどろぼう』のレシピは、レタスクラブで2024年刊から4種類、2022年刊からも複数の記事が紹介されています。まず目当ての公開記事を確かめ、さらに作りたいパンが増えたら、KADOKAWAが示す二冊の目次と内容の違いから選んでください。
よくある質問
二冊の料理担当と原作者は同じですか?
はい。KADOKAWAの商品情報では、どちらも料理は吉永麻衣子さん、原作は柴田ケイコさんです。発売年と書名の「かんたん」の有無で区別できます。
2024年刊の本のレシピはすべて無料公開されていますか?
いいえ。レタスクラブで紹介されている4記事は、本の収録内容の一部です。出版社の目次には、動物パン、食パン、おやつパンの各章が示されています。
フランスパンはどちらの本に載っていますか?
KADOKAWAの2022年刊の商品紹介には、ハード生地のフランスパンが挙げられています。無料記事で読める工程の範囲を知りたい場合は、該当する公開記事の本文を確認してください。
篠原千鶴

