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パンどろぼうの作者と出版社は?絵本の基本プロフィールを紹介

パンどろぼうの絵本と焼きたてのパンを囲んで楽しむ親子 原作・作者

『パンどろぼう』の作者は柴田ケイコさん、出版社はKADOKAWAです。第1作は2020年4月16日に発売され、2026年9月22日時点で物語絵本本編は第8作まで刊行されています。

作者の経歴、出版社との関係、誕生の経緯、シリーズの順番を、公式情報に基づいて整理します。

『パンどろぼう』の作者と出版社は?

『パンどろぼう』の作者は、高知県生まれの絵本作家・イラストレーター、柴田ケイコさんです。物語と絵の両方を手がけています。

出版社は株式会社KADOKAWAです。第1作だけでなく、物語絵本の続編もKADOKAWAから刊行されています。

検索で知りたい基本情報を、先にまとめると次のとおりです。

項目 内容
作品名 『パンどろぼう』
作者 柴田ケイコ
出版社 KADOKAWA
発売日 2020年4月16日
判型 A4変形判
寸法 横210×縦235×束幅8ミリ
ページ数 32ページ
ISBN 9784041090602
税込価格 1,650円
情報確認日 2026年9月22日

価格は、KADOKAWA公式オンラインショップ「カドスト」で2026年9月22日に確認した金額です。価格改定や販売店ごとの差が生じる可能性があるため、購入時には出版社または利用する書店の最新表示をご確認ください。

KADOKAWAの児童書ポータルサイト「ヨメルバ」などには、旧価格とみられる1,540円の表示が残っているページもあります。金額が異なる場合は誤記と決めつけず、ページの更新日と現在の販売価格を見比べる必要があります。

『パンどろぼう』は、町のパン屋からパンを持ち去る、パンのような姿の主人公を描いたユーモア絵本です。主人公はおいしいパンを求めて行動しますが、期待どおりには進まず、ある出来事を境に物語が意外な方向へ動きます。

正体や結末は、実際にページをめくって確かめたい仕掛けです。ただし、本作が単純な泥棒退治の物語ではなく、失敗や不満を次の行動へ変えていく物語であることは、作品選びの手掛かりになります。

題名には少し物騒な響きがありますが、絵にはパンの焼き色を思わせる温かさがあります。この言葉と絵の落差が、読者に「いったい何者なのか」と考えさせる最初の仕掛けになっています。

なお、『パンどろぼう』にはレシピ本、手芸本、図鑑、塗り絵、シールブックなどの関連書籍もあります。物語の出発点となる原作絵本は、2020年4月16日発売の『パンどろぼう』です。


作者・柴田ケイコさんはどんな絵本作家?

柴田ケイコさんは、高知県を拠点に活動する絵本作家・イラストレーターです。本人の公式サイトでは、2002年からフリーのイラストレーターとして、書籍、広告、雑貨などに関わってきた経歴が紹介されています。

絵本作家としてのデビュー作は、2016年に手紙社から刊行された『めがねこ』です。そのため、2020年に発売された『パンどろぼう』はデビュー作ではありません。

柴田さんの主なシリーズには、次の作品があります。

  • 「めがねこ」シリーズ:手紙社
  • 「しろくま」シリーズ:PHP研究所
  • 「ぽめちゃん」シリーズ:白泉社
  • 「パンどろぼう」シリーズ:KADOKAWA
  • 「パンダのおさじ」シリーズ:ポプラ社

2017年刊行の『おいしそうなしろくま』は、第8回リブロ絵本大賞の大賞を受賞しました。食べ物の中に入った自分の姿を想像するしろくまを通じて、味や香りまで思い浮かべたくなる世界を描いた作品です。

「しろくま」シリーズと『パンどろぼう』には、食べ物を単なる背景や小道具にしない共通点があります。パンや料理の形、色、質感が、登場人物の姿や感情、物語の仕掛けそのものへつながっています。

一方、物語の進め方には違いがあります。「しろくま」シリーズが空想の連なりを味わう作品であるのに対し、『パンどろぼう』では、主人公の行動が騒動を起こし、その結果を受けて次の選択へ進みます。

柴田さんの公式プロフィールには、料理、散歩、鳥の声、季節の風や香り、おいしい食べ物など、日常で見聞きしたものが制作につながっていることが記されています。

筆者は、こうした身近な感覚が、柴田作品に見られる「食べ物を見たときの記憶」を呼び起こす表現につながっていると読み取りました。特別な知識がなくても、パンの香ばしさや食卓の楽しさを想像できることが、作品への入口を広くしています。

『パンどろぼう』の主人公には、整いすぎていない魅力もあります。感情が顔に表れ、失敗もすれば、身勝手な行動も取ります。

しかし、その不完全さがあるからこそ、後の変化が説教ではなく物語として伝わります。最初から正しい人物を描くのではなく、間違えた人物がどう動き直すかを見せる点に、柴田さんの人物造形の巧みさが表れています。

※画像はAIによるイメージ

『パンどろぼう』はどのように誕生した?

『パンどろぼう』は、柴田ケイコさんが以前の個展で発表したイラストと、その題名に編集者が注目したことから生まれました。

KADOKAWAグループのオウンドメディア「K-Insight」が2025年9月に掲載した担当編集者・角田望さんへの取材によると、柴田さんの名刺の裏には「パンどろぼうの結城さん」というイラストが印刷されていました。

角田さんは「パンどろぼう」という言葉の響きに引かれ、この題名で絵本を作ってほしいと柴田さんへ提案しました。すでに存在していた小さなイメージを、編集者が一冊の絵本へ発展させる可能性として見いだしたのです。

制作は、キャラクターデザイン、物語のプロット、ラフ、原画という工程で進められました。印象的な題名だけに頼らず、主人公の見た目、行動、台詞、ページをめくった後に現れる変化を、一つの流れへ整えていったことが分かります。

ここで重要なのは、作者と出版社のどちらか一方だけで作品が完成したわけではない点です。柴田さんが育てていた絵と言葉の種に、角田さんが絵本としての可能性を見つけ、KADOKAWAが読者へ届く書籍の形に整えました。

第1作で強く印象に残るのが、主人公の期待と、実際にパンを口にした後の反応との落差です。前の場面で期待を十分に高めてからページをめくらせるため、大きく変化した表情が鮮明に映ります。

校正者の視点から読むと、本作の文章は、声に出したときの速度がよく考えられています。例えば冒頭で使われる「サササッ」という短い擬態語は、詳しい説明を加えなくても、主人公が素早く動く様子を伝えます。

短い言葉は、幼い読者にも意味が届きやすいだけではありません。読み手の声に勢いを与え、聞き手の視線を次の絵へ導く役割も果たします。

また、題名にも含まれる「パン」という語は、作中で複数の意味を担います。食べるパン、主人公の外見としてのパン、持ち去られるパンが重なり、同じ言葉が現れるたびに見え方が変わります。

これは、文字数の少なさを弱点ではなく仕掛けに変える絵本ならではの構成です。説明を削った余白に、表情を観察する時間や、次の展開を予想する時間が生まれています。


『パンどろぼう』の受賞歴と出版社の役割は?

第1作『パンどろぼう』は、複数の絵本賞で評価されました。KADOKAWAの児童書ポータルサイトと柴田ケイコさんの公式サイトでは、主に次の受賞歴が案内されています。

  • 第11回リブロ絵本大賞:大賞
  • 第1回TSUTAYAえほん大賞:第1位
  • 第13回MOE絵本屋さん大賞2020:第2位

リブロ絵本大賞は、書店で絵本に接するスタッフが選ぶ賞です。TSUTAYAえほん大賞も、書店員による投票を通じて作品を選出します。

MOE絵本屋さん大賞は、絵本を扱う全国の書店員へのアンケートをもとに、その年に支持された作品を紹介する企画です。選考方法は賞ごとに異なりますが、複数の書店関係者から評価されたことは、店頭で紹介しやすく、読み手へ魅力を伝えやすい作品だったことを示す材料になります。

ただし、受賞歴だけで作品の価値が決まるわけではありません。賞はあくまで、刊行当時にどのような立場の人々が注目したのかを知る手掛かりです。

KADOKAWAが担った役割としては、刊行と流通に加え、題名の提案、編集、判型やページ構成の調整、公式情報の発信、続編や関連書籍の展開が挙げられます。

A4変形判の比較的大きな画面には、主人公の顔やパン屋の様子を見渡しやすい特徴があります。複数人で絵を見る読み聞かせにも使いやすいと考えられますが、これは判型から読み取れる筆者の評価であり、出版社が用途を限定しているという意味ではありません。

全32ページには、導入、騒動、転換、着地が簡潔に収められています。短いから内容が薄いのではなく、各見開きに一つの動きや感情を置き、ページをめくる行為まで物語の時間として利用しています。

特に「パンどろぼう」という題名は、短く、声に出しやすく、覚えやすい言葉です。「パンを盗む者」と「パンのように見える者」という二つの像を重ねられるため、表紙を見た後で意味が揺れます。

筆者としては、この題名の二重性こそ、作者の着想と出版社の編集力が最も端的に重なった部分だと考えます。検索しやすい名称でありながら、物語の核心にも結び付いているからです。


パンどろぼうシリーズは何作ある?

2026年9月22日時点で、「パンどろぼう」の物語絵本本編は第8作まで刊行されています。

ここでいう第8作とは、レシピ本、図鑑、手芸本、塗り絵、シールブック、付録付き商品などを含めず、物語を中心とした絵本だけを数えたものです。

位置付け 発売日 作品名
第1作 2020年4月16日 『パンどろぼう』
第2作 2021年1月28日 『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』
第3作 2021年11月5日 『パンどろぼうとなぞのフランスパン』
第4作 2022年9月8日 『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』
第5作 2023年9月13日 『パンどろぼうとほっかほっカー』
第6作 2024年9月11日 『パンどろぼうとりんごかめん』
第7作 2025年9月10日 『パンどろぼうとスイーツおうじ』
第8作 2026年9月16日 『パンどろぼうとさすらいラーメン』

関連書籍を含めると冊数の数え方が変わるため、「第8弾」という表現だけでは対象が曖昧になります。本記事では、KADOKAWAから刊行された物語絵本本編の順番として整理しました。

初めて読む場合は、第1作から順に進むと、主人公の出発点と、その後の人間関係の広がりを追いやすくなります。ただし、各巻にはそれぞれ中心となる騒動があり、興味のある食べ物や登場人物から選ぶ読み方も可能です。

続編では、主人公と似た姿の人物や、パン以外の食べ物を連想させる登場人物が加わります。それでも、「食べたい」「作りたい」「届けたい」といった食に関係する願いが、行動のきっかけになる点は一貫しています。

シリーズ累計部数は、発表時期によって数字が異なります。KADOKAWAは2025年6月に450万部、同年9月に480万部、2026年3月16日に550万部突破と段階的に発表しました。

パンどろぼう公式サイトでは、2026年7月30日にシリーズ累計600万部突破が公表されています。450万部から600万部までの数字は矛盾ではなく、集計時点の異なる到達記録です。

部数を比較するときは、数字だけでなく公表日と集計対象を併記する必要があります。本記事で採用する最新値は、2026年7月30日公表のシリーズ累計600万部です。

※画像はAIによるイメージ

作者と出版社から読み解く作品の魅力

私見では、『パンどろぼう』の魅力は、子ども向けに内容を単純化したことではなく、子どもにも届く形まで表現を研ぎ澄ましたことにあります。

主人公は、最初から立派な人物として登場するわけではありません。欲しいもののために勝手な行動を取り、期待が外れると感情をあらわにします。

それでも、失敗を経験した後には、自分にできることを考えて動き始めます。この順序があるため、読者は正解を一方的に教えられるのではなく、主人公の変化を出来事として見届けられます。

子どもは大胆な表情や意外な展開を楽しみ、大人は失敗後の選択や周囲との関係を読み取れます。同じページを見ながら異なる深さで味わえることが、世代を越えて読まれる理由の一つと考えられます。

柴田さんは過去作でも、食べ物の中へ入る、身に着ける、別の姿に見立てるといった視覚的な発想を展開してきました。『パンどろぼう』では、その遊びに、行動の結果を引き受ける物語が加わっています。

一方、出版社は、その個性を読者へ届ける入口を整えました。名刺の裏にあった小さなイラストと言葉を見逃さず、題名を軸に企画を育てた経緯は、編集者が作品の価値を発見する役割を持つことを示しています。

日常から生まれた作者の着想と、読者へ届く形を考える編集者の視点。その協働が、短く強い題名、表情を生かす大きな画面、声に出しやすい文章として一冊に結実しました。

筆者が特に評価したいのは、「悪い行動をした人物」を単純に遠ざけず、やり直す余地を物語の中へ残している点です。行為の問題と人物そのものを分けて描くため、笑いの後に温かな感触が残ります。

これは、失敗を教訓だけで処理しない物語です。失敗の後に何を作り、誰と関わり、どう役割を変えていくかまで示すことで、主人公の変化に実感を与えています。


まとめ

『パンどろぼう』の作者は、絵本作家・イラストレーターの柴田ケイコさんです。出版社はKADOKAWAで、第1作は2020年4月16日に発売されました。

柴田さんは2002年からフリーのイラストレーターとして活動し、2016年刊行の『めがねこ』で絵本作家としてデビューしています。『パンどろぼう』はデビュー作ではなく、食べ物と空想を結び付ける表現を重ねた後に生まれた代表作です。

企画の起点は、柴田さんの名刺に印刷されていた「パンどろぼうの結城さん」というイラストでした。担当編集者の角田望さんが題名の力に注目し、作者と出版社の協働によって絵本へ発展しました。

2026年9月22日時点では、物語絵本本編が第8作まで刊行されています。シリーズ累計部数は、2026年7月30日の公式発表で600万部を突破しています。

作者だけを見ても、出版社だけを見ても、本作の成り立ちは十分に説明できません。日常から着想を育てた柴田さんの観察眼と、小さな種を読者へ届く企画にしたKADOKAWAの編集力が重なったことが、『パンどろぼう』の出発点です。


よくある質問

『パンどろぼう』の作者は誰ですか?

作者は柴田ケイコさんです。物語と絵の両方を担当しています。

高知県を拠点に活動し、「しろくま」「ぽめちゃん」「パンダのおさじ」など、複数の絵本シリーズを手がけています。

『パンどろぼう』の出版社と発売日は?

出版社はKADOKAWAで、第1作の発売日は2020年4月16日です。全32ページのA4変形判で、ISBNは9784041090602です。

『パンどろぼう』は柴田ケイコさんのデビュー作ですか?

デビュー作ではありません。柴田ケイコさんは、2016年に手紙社から刊行された『めがねこ』で絵本作家としてデビューしました。

パンどろぼうシリーズは何作ありますか?

2026年9月22日時点で、物語絵本本編は第8作まで刊行されています。この数には、レシピ本、図鑑、手芸本、塗り絵などの関連書籍を含めていません。

パンどろぼうシリーズの最新刊は何ですか?

2026年9月22日時点の物語絵本最新刊は、2026年9月16日発売の『パンどろぼうとさすらいラーメン』です。


参照資料と確認基準

本記事は、KADOKAWA書籍ページおよび公式オンラインショップ「カドスト」の『パンどろぼう』商品情報、柴田ケイコ公式サイトのプロフィールと作品一覧、KADOKAWA児童書ポータルサイト「ヨメルバ」のシリーズ情報を、2026年9月22日に確認して作成しました。

誕生の経緯は、KADOKAWAグループのオウンドメディア「K-Insight」が2025年9月に公開した、担当編集者・角田望さんへの取材記事を参照しています。

受賞歴は、柴田ケイコ公式サイトとKADOKAWAの作品紹介に加え、各絵本賞の案内内容を照合しました。シリーズ累計600万部は、パンどろぼう公式サイトが2026年7月30日に公表した情報を基準としています。

価格、刊行状況、累計部数は更新される可能性があります。本記事では、事実を確認できる日付を明示し、判型の読み聞かせやすさや作品表現に関する評価は、筆者の分析として区別しました。

執筆:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)

フリーランス校正者として、語句の意味、情報の日付、事実と解釈の境界を確認しながら執筆しています。絵本・アニメ作品については、公式情報と作品内の描写を照合し、特定の解釈を押し付けず、読者が自分なりに味わうための判断材料を提示することを方針としています。