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『氷の城壁』小雪とミナトは誰と付き合う?恋愛の行方と交際までを解説

修学旅行先で互いの本心を確かめようと静かに向き合う小雪とミナト あらすじ・考察

『氷の城壁』の氷川小雪と雨宮湊(ミナト)は、第104話「修学旅行2」・単行本第12巻を大きな節目として恋人になります。 続く第13巻では、二人がすでに付き合い始めていることが公式に示されています。

ただし、二人が結ばれるまでには長いすれ違いがあります。ミナトと栗木桃香の交際、小雪が抱える過去への怖さ、そして「好き」という気持ちを自分の言葉にできない二人の弱さが、交際成立までの重要な鍵です。

※この記事は『氷の城壁』第14巻までの重要なネタバレを含みます。

なお、作品初期から公式情報では「雨宮ミナト」と紹介されており、本記事では検索時の分かりやすさを優先して「ミナト」と表記します。物語は、人との間に壁を作っていた氷川小雪と、そんな小雪にもためらわず距離を縮めてくるミナトとの出会いから始まります。

『氷の城壁』小雪とミナトは何話・何巻で付き合う?

結論から言えば、小雪とミナトの関係が恋人へ進む大きな節目は第104話「修学旅行2」で、単行本第12巻に収録されています。

第12巻は2024年7月4日に発売されました。集英社による第12巻の紹介では、桃香と別れて元気をなくしたミナトと、小雪が再び接点を持とうとするところから「恋」が動き始める巻として説明されています。

そして第104話までの積み重ねを経た後、続く第13巻では小雪とミナトが付き合い始めた状態で物語が進みます。

そのため、「小雪とミナトがいつ付き合うのか」を知りたい場合には、第12巻終盤の第104話が最も重要な回答になります。

二人の恋を大まかに整理すると、次のようになります。

時期 小雪とミナトの関係
1〜3巻 出会い、小雪が少しずつミナトと向き合い始める
5〜7巻 ミナト、小雪の順に互いを特別な存在として意識する
8〜9巻 好意が強まり、桃香を含む三角関係が動き出す
10〜11巻 ミナトと桃香が交際。小雪も自分の感情や過去と向き合う
11巻終盤 ミナトと桃香の関係が終わる
12巻・第104話 小雪とミナトの気持ちが重なり、交際へ進む
13〜14巻 恋人になった後の関係と二人の成長が描かれる

ここで押さえておきたいのは、第104話だけを読めば突然二人が恋に落ちるわけではないことです。

むしろ『氷の城壁』では、それ以前から存在していた感情を、二人がようやく「なかったこと」にせず、相手との関係の中へ置けるようになるまでが丁寧に描かれています。

私は、この時間のかけ方こそ本作の特徴だと感じます。

「両思いになったから付き合う」のではなく、両思いであっても、本心を相手に差し出せる状態になるまでは恋人になれない。その微妙な距離を描いているからこそ、第104話に重みが生まれています。


小雪とミナトが付き合うまでの重要な流れは?

小雪とミナトの恋愛を理解するうえで、全巻の出来事を細かく追う必要はありません。

交際成立へ直接つながる転換点は、「出会い」「恋心の自覚」「桃香との三角関係」「ミナトと桃香の別れ」、そして「第104話での気持ちの確認」の五つに絞ると見通しがよくなります。

第1巻の小雪は、人と接するのが苦手で、高校でも他人との間に壁を作って過ごしています。

そこへ現れるのがミナトです。集英社も第1巻で、小雪に対してミナトが積極的に距離を詰めてくる人物として紹介しています。

この二人は、最初から恋愛的に相性がよいわけではありません。

むしろ初期の小雪にとってミナトは、自分が保っていた安全な距離を乱してくる存在です。

それでも交流を続ける中で、小雪は「人と関わること」そのものを拒絶するのではなく、誰にどこまで自分を見せるかを考えるようになります。

一方のミナトも、小雪を単なる変わった同級生として扱う段階から、特別な感情を抱く段階へと変化していきます。

中盤では小雪側にもミナトへの意識が生まれますが、ここで物語は簡単に告白へ進みません。

栗木桃香がミナトへ好意を示し、小雪・ミナト・桃香をめぐる関係が複雑になります。

重要なのは、小雪がミナトへの好意を自覚すればするほど、すぐには動けなくなる点です。

「好きだと分かったこと」と「その人との関係を作る覚悟ができたこと」は同じではありません。

この違いが、『氷の城壁』の恋愛を単純な両思い物語にしていないのだと私は考えます。

※画像はAIによるイメージ

ミナトはなぜ桃香と付き合い、なぜ別れる?

小雪との恋が進みそうな中で、ミナトは栗木桃香と交際します。

この展開は、小雪とミナトの恋を引き延ばすためだけの障害として見るより、ミナト自身の弱点を表面化させる過程として読むと理解しやすくなります。

第12巻の公式紹介では、物語開始時点ですでに「桃香と別れてから元気がないミナト」という状態になっています。したがって、ミナトと桃香の交際は第11巻までに終わり、第12巻から小雪との恋が再び大きく動き始める流れです。

ここで、ミナトを「小雪を好きなのに別の女性と付き合った優柔不断な人物」とだけ見ると、本作が描こうとしている対人関係の難しさが見えにくくなります。

ミナトは小雪とは正反対に見える人物です。

小雪は他人と距離を置きますが、ミナトは人との距離を縮めることが得意です。

しかし、距離を縮められることと、自分の本心を伝えられることは別の能力です。

ミナトは相手の反応や期待に敏感で、それに合わせることができます。これは対人関係では長所ですが、相手の望みを優先し続けると、「自分は本当は何を望んでいるのか」を見失う危うさもあります。

桃香との関係は、その弱点が恋愛の場で表面に出た出来事だと私は読みます。

桃香の好意が悪いわけではありません。

むしろ彼女がはっきりと好意を示すからこそ、ミナトは「好かれているから応えること」と「自分がその相手を恋人として選ぶこと」の違いに向き合わざるを得ません。

その経験を経た後だからこそ、第12巻で再び小雪へ向かうミナトの感情には、以前とは違う意味が生まれます。

誰かから必要とされることに応えるだけではなく、自分自身が誰を必要としているのかを選ぶこと。

これは小雪だけではなく、ミナトにも必要だった成長です。


小雪がミナトをすぐ選べなかったのはなぜ?

小雪がミナトへの気持ちを簡単に受け入れられなかった背景には、「人と深く関わることへの怖さ」があります。

『氷の城壁』の物語は、そもそも小雪が他人との間を壁で隔てている状態から始まります。集英社の第1巻紹介でも、小雪は人と接することが苦手で、一人で高校生活を送っていた人物として示されています。

その壁は、単なる無愛想さではありません。

人との距離を取れば、拒絶されたり、期待を裏切られたり、自分の弱い部分を知られたりする危険も減ります。

つまり小雪にとって「壁」は、自分を守る方法として機能していたと解釈できます。

問題は、その壁が外からの傷を防ぐだけではなく、自分の側から誰かへ近づくことまで難しくしてしまうことです。

過去と現在の人間関係を考えるうえでは、五十嵐の存在も無視できません。

五十嵐は小雪の過去を知る人物として早くから登場しており、第2巻の公式紹介でも、小雪や美姫と同じ中学校だった人物として物語へ関わっています。

小雪にとって恋愛とは、「好きになれば幸せ」という単純なものではありません。

誰かを好きになれば、その人を失う可能性も生まれます。

相手に必要とされたいと願えば、自分も相手を必要としていることを認めなければなりません。

そのため、小雪が最終的に乗り越えるべきものは「ミナトを好きかどうか」だけではないのです。

自分が誰かを好きだと認め、その感情によって傷つく可能性まで引き受けられるか。

私は、この問いこそ小雪の恋愛における核心だと考えています。

そして小雪の成長は、「城壁が完全になくなって誰とでも親しくなること」ではないように思います。

人には距離感も防衛本能も必要です。

大切なのは、壁を持たない人になることではなく、必要な相手に対して、自分の意思で門を開けられるようになることなのでしょう。


第104話で小雪とミナトは何が変わった?

第104話「修学旅行2」の重要性は、交際成立という結果以上に、二人がそれまでとは違う方法で相手と向き合うことにあります。

小雪は、それまで自分の感情を抑えたり、相手の気持ちを推測したりすることで傷つく可能性を減らしてきました。

一方のミナトも、相手に合わせることで関係を壊さないように振る舞う傾向があります。

私は、この二人を正反対の方法で自分を守っている人物として読むと、『氷の城壁』の恋愛構造が非常に分かりやすくなると考えています。

小雪は、傷つかないために「離れる」。

ミナトは、嫌われないために「合わせる」。

一見するとまるで反対ですが、「本当の自分を相手に見せることを避けている」という点ではよく似ています。

小雪の壁は分かりやすく目に見えます。

対してミナトの壁は、人当たりのよさの内側に隠れているため気づきにくい。

ここが本作の面白いところです。

人と親しくできる人物が、必ずしも自分の本心を見せているとは限りません。

誰とでも話せても、いつも相手の期待へ自分を合わせているなら、「自分はこうしたい」という部分だけが関係から抜け落ちてしまうことがあります。

第104話へ至るまで、小雪には「怖くても自分の気持ちを伝えること」が求められます。

同時にミナトにも、「相手がどう思うか」とは別に、自分がどう思っているのかを示すことが必要になります。

つまり二人の恋は、一方がもう一方を救ったことで完成したのではありません。

互いがそれぞれの防衛の仕方から少しだけ外へ出た場所で、初めて関係が成立したと私は読みます。

これが、第104話を単なる「告白成功回」以上のものにしている理由です。

※画像はAIによるイメージ

付き合った後の小雪とミナトはどうなる?

小雪とミナトの物語は、恋人になったところでは終わりません。

ここも『氷の城壁』らしい部分です。

第14巻は2025年2月4日に発売された完結巻で、小雪とミナトが交際しているその後の関係まで描かれています。集英社の公式紹介では、小雪が自宅でミナトと誕生日を過ごした後、一人になる寂しさから彼を引き留め、それまで秘めていた思いを伝える展開が紹介されています。

序盤の小雪を知っていると、この変化は非常に大きく映ります。

初期の小雪にとって、「寂しいから一緒にいてほしい」と伝えることは容易ではありません。

誰かを必要としていると認めれば、相手がいなくなったときに傷つく可能性も生まれるからです。

その小雪が終盤では、自分の感情を消したふりをするのではなく、相手との関係の中へ持ち込めるようになります。

私は、ここに交際後まで描く意味があると感じます。

恋愛作品では、告白成功が物語の頂点になることもあります。

けれど現実の人間関係では、交際は完成ではなく、新しい距離感を作る始まりです。

「好き」という確認が済んでも、自分の寂しさ、不安、希望をどこまで見せるのかという課題は残ります。

『氷の城壁』は、その後の変化まで描くことで、「付き合えたから問題解決」という単純な結末にはしていません。

完結巻が、小雪が自分から相手を引き留めて思いを伝える段階まで進むのは象徴的です。

物語序盤では、ミナトの側が小雪との距離を縮めていました。

終盤では、小雪の側から「離れてほしくない」と伝えられるようになる。

この反転を見ると、二人が付き合う第104話はゴールではなく、小雪自身が人との関係を選び直していく途中の大きな節目だったことが分かります。


考察|『氷の城壁』は「壁を壊す恋」ではなく「本音を渡す恋」

ここからは私見ですが、『氷の城壁』で小雪とミナトの恋が印象に残る最大の理由は、恋によって弱さが消えるのではなく、弱さを持ったまま相手へ本音を渡せるようになる過程に時間を使っている点だと考えています。

小雪の問題は、人と距離を取りすぎることでした。

ミナトの問題は、人へ合わせすぎることでした。

片方は離れ、片方は近づく。

行動だけを見れば正反対です。

しかし二人とも、自分の本心をそのまま差し出した結果として拒絶されることを避けている点では共通しています。

この構造があるからこそ、桃香や五十嵐をめぐる展開にも意味が生まれます。

桃香との関係は、ミナトに「相手から求められること」と「自分自身が相手を選ぶこと」は違うと気づかせる契機として解釈できます。

小雪の過去は、「昔傷ついたから、現在の相手にも心を閉ざす」という防衛を続けるのか、それとも今目の前にいるミナトとの関係を新しく選び直すのかという問題につながります。

二人に共通しているのは、「相手の気持ち」ばかりを考えているときほど、自分の気持ちが会話から消えてしまうことです。

これは恋愛に限らず、人間関係で起こりやすいことでもあります。

相手は嫌ではないだろうか。

迷惑ではないだろうか。

期待されているのだから応えるべきではないか。

そう考えること自体は思いやりです。

しかし、それだけでは二人の関係は作れません。

どこかで「私はこう思う」という言葉が必要になります。

校正者として文章を読むとき、私は書かれた言葉だけではなく、「本来ならここにありそうなのに書かれていない言葉」にも注意を向けます。

『氷の城壁』でも、登場人物の魅力は派手な告白の台詞だけにあるのではありません。

言おうとしてやめること、相手の気持ちを勝手に決めつけること、別の話題へ逃げること、沈黙すること。

そうした「言えなさ」が積み重なっているからこそ、ようやく本音が相手へ届いたときに変化が生まれます。

第104話の価値も、そこにあると私は考えます。

二人がその回で初めて好きになったのではありません。

それ以前から存在していた「好き」という感情を、自分の内側だけに置くのをやめ、二人の関係の中へ持ち出したのです。

だから『氷の城壁』は、「明るい少年が閉ざされた少女の壁を壊す話」として読むだけでは少し足りません。

ミナト自身にも見えにくい壁があり、小雪だけが救われるわけでもないからです。

それぞれ異なる方法で本心を隠していた二人が、自分の感情を自分で引き受け、それを相手へ伝えようとする。

私はそこに、本作が大人の読者にも響く理由があるように感じます。


まとめ|小雪とミナトの交際は第104話・12巻が大きな節目

『氷の城壁』の氷川小雪と雨宮湊(ミナト)は、最終的に恋人になります。

検索上の答えとして押さえておくべきなのは、交際成立の大きな節目が第104話「修学旅行2」で、単行本第12巻に収録されていることです。第12巻は2024年7月4日発売で、公式紹介でも桃香との別れを経たミナトと小雪の恋が再び動く巻として位置づけられています。

そこへ至るまでには、小雪が人との距離を取って自分を守る性質と、ミナトが相手に合わせて関係を守ろうとする性質の両方が関係しています。

桃香との交際や小雪の過去も、単なる恋の障害ではなく、二人が自分の気持ちを選び取るための過程として読むことができます。

そして完結巻の第14巻では、恋人になった後の小雪が、自分の寂しさや秘めていた思いをミナトへ伝えられるところまで物語が進みます。

第104話は恋の「完成」ではありません。

自分の本心を隠すことで自分を守っていた二人が、相手へ本音を渡し始める転換点なのだと私は考えています。


よくある質問

『氷の城壁』で小雪は誰と付き合いますか?

小雪は最終的に雨宮湊(ミナト)と恋人になります。

二人の交際へ向かう重要な節目は、第12巻終盤の第104話「修学旅行2」です。

小雪とミナトは何話・何巻で付き合いますか?

第104話「修学旅行2」・単行本第12巻が交際成立の大きな節目です。

第12巻は2024年7月4日に発売されています。

ミナトと桃香は最後まで付き合いますか?

いいえ。ミナトと桃香の交際は続きません。

第12巻は、公式にも桃香と別れた後のミナトから始まる物語として紹介されています。


参考にした公式情報と確認方針

本記事では、作品の展開と書誌情報を混同しないよう、集英社が公開している『氷の城壁』各巻の書誌情報・公式あらすじを中心に、発売日や登場人物の関係を照合しました。

特に、交際成立前後を確認するため第12巻以降の公式紹介を参照し、完結後の二人については第14巻の公式書誌情報まで確認しています。解釈部分については、公式情報として断定せず、「私は〜と読む」「〜と解釈できる」と事実とは分けて記しました。

執筆:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)