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パンどろぼう絵本を読む順番は?全巻を楽しむためのシリーズガイド

パンどろぼう絵本シリーズ全8冊を刊行順に並べ、パンと温かな飲み物を添えた落ち着いた読書風景 原作・作者

『パンどろぼう』の絵本を初めて読むなら、第1巻から第8巻まで刊行順に読むのが最も分かりやすい順番です。第4巻は主人公の原点に関わるため、そこから先に読む方法もあります。

2026年9月23日現在、柴田ケイコさんによる物語本編の「パンどろぼう」絵本シリーズは全8冊です。最新刊は2026年9月16日発売の『パンどろぼうとさすらいラーメン』で、KADOKAWAも同作をシリーズ第8弾と案内しています。

この記事では、大型絵本やぬりえ絵本、ボードブック、MOOK、レシピ本などの関連書籍とは分けて、物語の本編に当たる8冊の読む順番を整理します。

フリーランス校正者として物語を読む際、私は「何が語られたか」と同じくらい、「それがどの順番で読者に知らされるか」を重視しています。

その視点で8冊を通して見ると、『パンどろぼう』は単に同じ主人公の騒動が続くシリーズではありません。刊行順に追うことで、主人公の役割そのものが少しずつ変わっていく様子が見えてきます。

パンどろぼう絵本の読む順番は?全8巻は刊行順が基本

初めて読む方は、1→2→3→4→5→6→7→8の刊行順で問題ありません。

一冊ごとにまとまりのある絵本なので、途中の巻からでも楽しめます。ただ、全巻を読む予定なら刊行順のほうが、登場人物との出会い、舞台の広がり、そして第4巻で明らかになる背景を自然な順番で受け取れます。

2026年9月23日現在の本編8冊は、次の通りです。

順番 タイトル 発売日 読む順番での位置付け
1 『パンどろぼう』 2020年4月16日 主人公と世界観の原点
2 『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』 2021年1月28日 新しい登場人物との関係が広がる
3 『パンどろぼうとなぞのフランスパン』 2021年11月5日 パン職人となった主人公の物語が定着
4 『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』 2022年9月8日 主人公の原点を考える重要作
5 『パンどろぼうとほっかほっカー』 2023年9月13日 「届ける」物語へ世界が拡大
6 『パンどろぼうとりんごかめん』 2024年9月11日 農園の問題へ関わっていく
7 『パンどろぼうとスイーツおうじ』 2025年9月10日 王国へ舞台が広がり、迷路・絵探しも登場
8 『パンどろぼうとさすらいラーメン』 2026年9月16日 島とラーメンへ世界をさらに拡張

発売日とシリーズ番号は、KADOKAWAおよび「パンどろぼう」公式サイトの現行書誌で確認できます。公式サイトは最新作を明確に「シリーズ第8弾」としており、2026年9月のキャンペーンでも「絵本『パンどろぼう』シリーズ8冊」と案内しています。

ここは検索すると少し混乱しやすい点です。

「パンどろぼう 本 何冊」と調べると、大型絵本やぬりえ絵本、ボードブック、レシピ本、MOOKなども表示されるため、書籍そのものは8冊より多く存在します。

たとえば『大型絵本 パンどろぼう』や、持ち運びしやすい『ボードブック パンどろぼう』も刊行されています。これらは本編第9巻という意味ではありません。

したがって、「物語のパンどろぼうを最初から読みたい」という場合にそろえるのは、上の8冊と考えると分かりやすいでしょう。

なお、第1巻『パンどろぼう』は第11回リブロ絵本大賞の大賞、第1回TSUTAYAえほん大賞の第1位などを受賞しています。第2巻も第5回未来屋えほん大賞の大賞、第2回TSUTAYAえほん大賞の第1位を受賞しており、シリーズ初期から書店・絵本分野で評価を積み重ねてきました。


パンどろぼう全8巻はどんな話?順番ごとの役割を解説

ここからは8冊それぞれについて、長いネタバレを避けながら、「何が描かれるのか」と「なぜこの順番で読む意味があるのか」を見ていきます。

単純なあらすじ一覧ではなく、前後の巻とのつながりを意識して読むと、シリーズの変化がよりはっきりします。

1巻『パンどろぼう』

発売日:2020年4月16日

すべての出発点となる一冊です。

町のパン屋からパンを持ち去る、不思議な「パンどろぼう」。その正体は何者なのか、なぜそこまでパンにこだわるのかという驚きが、物語を動かします。

KADOKAWAは第1巻を「読み聞かせが楽しいユーモア絵本」と位置付けています。2020年4月16日に刊行され、第11回リブロ絵本大賞の大賞や第1回TSUTAYAえほん大賞の第1位などを受賞しました。

初めて読むなら、やはりここから始めるのが自然です。

後の作品では当然のように描かれる主人公の性格や立場も、第1巻ではまだ分かりません。その「知らなさ」そのものが、初読時の面白さになっているからです。

2巻『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』

発売日:2021年1月28日

第2巻では「にせパンどろぼう」が登場します。

第1巻を経たパンどろぼうは、すでにパン職人として歩み始めています。そこへ新しい事件が起きることで、物語の焦点は「パンどろぼうとは何者なのか」から、パンどろぼうが他者とどう関わるのかへ移っていきます。

この変化は小さいようで重要です。

第1巻だけなら、強烈な主人公一人の面白さで成立する作品にも見えます。しかし2巻では別の個性的な人物を置くことで、キャラクター同士の関係から笑いや物語が生まれるシリーズへ広がりました。

全巻読む場合に2巻を飛ばさないほうがよい理由も、ここにあります。

3巻『パンどろぼうとなぞのフランスパン』

発売日:2021年11月5日

第3巻では、森のパン屋へ長い影が忍び寄り、パンどろぼうが新たな騒動に直面します。

公式書誌にもある通り、この時点のパンどろぼうは、すでにパン屋のおじさんに諭されてパン職人となった人物として描かれています。

私が順番の面で注目したいのは、1〜3巻を使って「現在のパンどろぼう」を読者に十分なじませていることです。

性格を知り、パンへのこだわりを知り、周囲との関係を知る。

その状態を作ったうえで、第4巻は視点を大きく変えます。

つまり3巻は単なる「次の事件」ではなく、第4巻の驚きを受け止めるための助走としても機能しているように感じます。

4巻『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』

発売日:2022年9月8日

第4巻は、読む順番を考えるうえで最も重要な一冊です。

主人公は、おにぎり屋の一家に生まれた「おにぎりぼうや」。毎日おにぎりを食べる暮らしの中で思うところがあり、外の世界へ旅立ちます。そして旅の途中で、それまで知らなかった食べ物と出会います。

KADOKAWA自身も本作を、「パンどろぼう」を語るうえで欠かせない物語として紹介しています。また、第4回TSUTAYAえほん大賞では第1位となりました。

内容を詳しく説明すると、この巻ならではの発見を先に奪ってしまいます。

ここで押さえておきたいのは、シリーズの原点を考えるうえで非常に重要な巻でありながら、あえて第4巻として刊行されたという事実です。

物語上の出来事を時間だけで並べることと、読者へ情報を渡す順番は同じではありません。

1〜3巻を読んでから4巻へ進むと、それまで知っていたパンどろぼうの姿に、後から別の意味が重なります。

この構成こそ、刊行順をおすすめする最大の理由です。

※画像はAIによるイメージ

5巻『パンどろぼうとほっかほっカー』

発売日:2023年9月13日

第5巻では、ヤギのおばあさんに頼まれたパンどろぼうが、パンを届けるために出掛けます。

途中で物語を大きく動かすのが、「ほっかほっカー」です。KADOKAWAは本作をシリーズ第5弾として刊行し、第16回MOE絵本屋さん大賞2023で第1位となったことも公式書誌で案内しています。

この巻から特にはっきりしてくるのが、主人公の役割の変化です。

第1巻では「パンどろぼう自身が何をするのか」に読者の目が向きますが、第5巻では誰かのためにパンを届けることが出発点になっています。

私は、この「届ける」という動詞が非常に大切だと感じています。

同じパン好きの主人公でも、物語の中で担う仕事が変わっているからです。

6巻『パンどろぼうとりんごかめん』

発売日:2024年9月11日

第6巻の舞台は、にわとり一家が営むコッコ農園です。

パンを届けにやってきたパンどろぼうは、何者かによって農園が荒らされていることを知り、出来事に関わっていきます。2024年9月11日に第6弾として刊行されました。

第1巻と並べて読むと、主人公の立ち位置の違いがよく分かります。

かつては、パンどろぼう自身の行動が問題の始まりでした。

ところが第6巻では、すでに起きている誰かの問題を知り、その中へ入っていきます。

これは単なる舞台変更ではありません。

物語の中心人物でありながら、他者の物語を動かす役も担えるようになったというシリーズ上の変化と読めます。

7巻『パンどろぼうとスイーツおうじ』

発売日:2025年9月10日

第7巻の舞台は「スイーツおうこく」です。

スイーツばかり食べる王子を心配した王に招かれ、パンどろぼうが城へ向かいます。

本作ではシリーズで初めて本格的な迷路や絵探しが取り入れられました。公式サイトも、作者の柴田ケイコさんが本格的な迷路・絵探しを描いたのは本作が初めてだと案内しています。

ここで広がったのは舞台だけではありません。

文章を聞き、絵を見るだけでなく、ページの中を探したり迷ったりすることで、読者が物語へ参加する余地が増えています。

大人が読み聞かせる場合も、一度読み終えたあとに背景をじっくり見直す楽しみが生まれる一冊です。

8巻『パンどろぼうとさすらいラーメン』

発売日:2026年9月16日

2026年9月23日現在の最新刊です。

パンどろぼうが訪れるのは、とても寒い「ぶるぶるじま」。できたてのパンを振る舞おうとしますが、パン作りの最中に問題が起こります。

そこで登場する新キャラクターが「さすらいラーメン」です。

公式サイトによると、さすらいラーメンは屋台でラーメンを作りながら旅をしているキャラクター。『パンどろぼうとさすらいラーメン』は2026年9月16日にシリーズ第8弾として刊行されました。

第1巻のパン屋から始まった世界は、農園、王国、島へと大きく広がりました。

登場する食べ物も、パン、おにぎり、りんご、スイーツ、ラーメンと増えています。

それでもシリーズがばらばらに見えにくいのは、食べ物の種類そのものより、「作ることによって誰かとつながる」という構造が繰り返されているからではないでしょうか。

第8巻は、その軸を保ったまま「パン以外の食文化と出会うところまで来た巻」と見ると、8冊目としての意味がより見えやすくなります。


パンどろぼうは4巻から読むのもあり?目的別の順番

第4巻から読み始めても楽しめます。ただし、初めて読むなら1巻からの刊行順を選ぶほうが、情報が明かされる驚きを保ちやすいでしょう。

『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』はシリーズの原点を考えるうえで重要な作品なので、「物語の始まりに近いなら先に読んだほうがよいのでは」と考える方もいるはずです。

読む目的ごとに整理すると、次のようになります。

  • 初めて読む・驚きを大切にしたい:1→2→3→4→5→6→7→8
  • 主人公の背景を先に知りたい:4→1→2→3→5→6→7→8
  • 全巻をそろえて読む予定:1→2→3→4→5→6→7→8
  • 子どもの好きな題材を優先したい:気になる巻から読み、その後1巻へ戻る

ここで注意したいのは、4→1→2→3が公式に指定された「正しい時系列順」という意味ではないことです。

第4巻が原点に関わるからといって、刊行順が間違っているわけではありません。

むしろ物語では、先に人物を知り、後から過去を知るからこそ生まれる読み味があります。

校正の仕事でも、文章の意味は情報の順序によって変わります。

「理由を先に示してから行動を書く」のと、「行動を見せてから理由を明かす」のでは、同じ出来事でも印象は異なります。

『パンどろぼう』の第4巻にも、これとよく似た働きがあります。

1〜3巻を先に読む場合、読者はパンどろぼうの現在の姿を十分に知っています。

その後に4巻を読むため、そこで得た情報が単なる人物紹介ではなく、すでに見てきた主人公を読み直す材料になります。

反対に4巻から読むと、背景を持った状態で第1巻を見ることになります。

こちらには、「この人物が後にどうなっていくのか」という別種の面白さがあります。

ただし、一度知った情報を知らない状態には戻せません。

そのため、初読時の発見をできるだけ作品の刊行順で味わいたい方には、私は1巻から読む方法を勧めます。

一方、小さな子どもと読む場合は、順番を厳密なルールにする必要はありません。

車が大好きなら第5巻、農園や果物に興味があるなら第6巻、迷路やスイーツが好きなら第7巻など、強く興味を示した一冊を入口にするのも自然です。

公式サイトにも2026年9月、新たに質問へ答えることで自分に合う絵本を探せる「絵本チャート」が追加されています。公式側も、一冊目の選び方を刊行順だけに限定しているわけではないことが分かります。

絵本では、「読みたい」という気持ちそのものが非常に強い入口になります。

好きな巻から触れたあと、「このパンどろぼうは最初どんな人物だったのだろう」と1巻へ戻る読み方も、十分に価値があります。

※画像はAIによるイメージ

なぜパンどろぼう全8巻は刊行順だと面白い?主人公の「動詞」で考察

ここからは、確認できる書誌やあらすじとは分けて、筆者としての私見を述べます。

全8巻を並べて私が最も興味深く感じたのは、主人公を説明する「動詞」が変わっていることです。

第1巻の入口にあるのは、「盗む」という行為です。

パンどろぼうという名前そのものが、主人公の行動を示しています。

しかし物語が進むにつれ、そこに別の動詞が加わります。

作る。届ける。出掛ける。困っている相手に関わる。振る舞う。

人物の魅力を考えるとき、性格だけを見る方法もあります。

けれど私は、物語の中で「その人物が何をしているのか」という動詞を見ると、長いシリーズの変化が非常に分かりやすくなると考えています。

パンどろぼうは、別人になったわけではありません。

食べ物への情熱、お茶目さ、予想外の表情や行動といった核は残っています。

それでも第1巻の「おいしいパンを求める側」から、後の作品では「自分が作ったものを誰かへ届ける側」に立つ場面が増えています。

この変化を一冊ずつ読むと、ごく自然なので見落としやすいものです。

ところが1巻から8巻まで連続して読むと、その差が一本の線になります。

私はここに、子ども向けのユーモア絵本としてだけではなく、大人がシリーズを通読する面白さもあると感じます。

第4巻は「説明」ではなく、人物像を読み替える装置になっている

もう一つ大きいのは、第4巻の位置です。

もし主人公の原点に関わる情報をすべて第1巻の最初に説明していたなら、物語は理解しやすかったかもしれません。

しかし、それでは第4巻を読んだときの「そうだったのか」という感覚は生まれにくくなります。

まず現在の人物像を作り、それから過去へ視線を戻す。

これは小説や映画でも使われる構成ですが、短い絵本シリーズの中でも同じ効果があります。

私は、第4巻を単なる「過去編」と見るだけでは少し惜しいと考えています。

重要なのは過去を説明したこと以上に、それによって第1〜3巻の見え方まで変わることだからです。

刊行順で読む価値は、ここにあります。

食べ物が増えても作品の中心は変わっていない

全8巻をタイトルだけ並べると、パン、フランスパン、おにぎり、りんご、スイーツ、ラーメンと題材はかなり広がりました。

「パンどろぼうなのに、ラーメンまで出てくるのか」と感じる方もいるでしょう。

しかし、私はむしろこの広がりによって、作品の中心が見えやすくなったように思います。

もしシリーズの魅力が「パンという食べ物そのもの」だけなら、題材がパンから離れるほど一体感は弱くなるはずです。

実際にはそうではありません。

食べ物を作る。

誰かに届ける。

同じものを味わう。

食べ物をきっかけに知らない相手と出会う。

8冊を通して残っているのは、こうした行為です。

食べ物は主役であると同時に、人と人を結び付ける媒介でもある。

この構造があるからこそ、おにぎりやスイーツ、ラーメンが登場しても『パンどろぼう』の物語としてつながって見えるのではないでしょうか。

600万部という数字からも分かるシリーズの広がり

シリーズの規模についても、情報の時点をそろえておく必要があります。

2026年3月16日時点では、公式サイトがシリーズ累計550万部突破を発表していました。ところが同年7月30日には、KADOKAWAが累計600万部突破を発表しています。現在の記事で紹介するなら、後者が新しい数字です。

KADOKAWAはさらに「令和で一番売れている児童書」という表現も使用しています。

ただし、これは無条件の一般的な断定ではなく、CDP CANTERAによる2019年5月1日から2026年5月31日までの「書籍>児童」カテゴリの集計に基づくKADOKAWA側の表現です。数字を紹介する際には、この条件まで確認しておくのが正確でしょう。

売上部数だけで作品の価値が決まるわけではありません。

それでも、2020年4月の第1巻から2026年9月の第8巻まで新作が続き、関連書籍や別形態の絵本まで増えている事実は、この世界が一冊限りのヒットではなく、長く読まれるシリーズへ育ってきたことを考える材料になります。

個人的に今後注目したいのも、「次は何の食べ物が出るのか」だけではありません。

より興味があるのは、次の物語でパンどろぼうが何をする人物として描かれるのかです。

盗むことから始まった主人公が、作り、届け、他者の問題へ関わり、遠い土地で食べ物を振る舞うところまで来ました。

次の巻でもこの「動詞」が増えるのか、それとも初期の姿へ立ち返るのか。

そこを意識して読むと、シリーズの続きを待つ楽しみも少し変わってくるように思います。


まとめ|パンどろぼうの読む順番は1巻から8巻の刊行順

『パンどろぼう』の本編絵本を初めて読むなら、第1巻『パンどろぼう』から第8巻『パンどろぼうとさすらいラーメン』まで刊行順に読むのが基本です。

2026年9月23日現在、本編の物語シリーズは全8冊。最新刊『パンどろぼうとさすらいラーメン』は2026年9月16日に発売されています。

特に読む順番を考えるうえで重要なのが、第4巻『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』です。

主人公の原点に関わる作品なので、第4巻から先に読む方法も成立します。

しかし1〜3巻で現在のパンどろぼうに親しんでから読むと、第4巻で得た情報によって、それまでの人物像をもう一度見直せます。

そのため、全巻読む予定の方には、私は刊行順を勧めます。

一方で、子どもと楽しむなら順番を絶対的な決まりにする必要はありません。

車、りんご、スイーツ、迷路、ラーメンなど、興味を持った題材から入っても構いません。その後で第1巻へ戻れば、シリーズの始まりを新鮮に楽しめます。

そして全8巻を一本の物語として眺めると、パンどろぼうの変化は「性格」よりも「行動」によく表れています。

盗む人物として登場し、作る人になり、届ける人になり、誰かの事情へ関わる人になる。

読む順番とは、単に巻数を間違えないための番号ではありません。

どの姿を先に知り、どの背景を後から知るのか。

その情報の順序まで含めて味わうなら、『パンどろぼう』全8巻は第1巻からゆっくり追うことで、笑いの奥にある人物の変化まで見えてくるシリーズです。


よくある質問

パンどろぼうの絵本は全部で何巻ありますか?

2026年9月23日現在、柴田ケイコさんによる物語本編の絵本「パンどろぼう」シリーズは全8冊です。

2026年9月16日に『パンどろぼうとさすらいラーメン』がシリーズ第8弾として発売されました。公式の発売記念企画でも「絵本『パンどろぼう』シリーズ8冊」と明記されています。

大型絵本、ボードブック、ぬりえ絵本、MOOK、レシピ本などの関連書籍は、この8冊とは別に刊行されています。

パンどろぼうはどの順番で読むのがおすすめですか?

初めてなら、1巻から8巻までの刊行順がおすすめです。

各巻は単独でも楽しめますが、刊行順なら主人公の立場の変化や世界の広がりに加え、第4巻で原点へ視線を戻す構成を、作者が作品を発表した順番のまま味わえます。

『おにぎりぼうやのたびだち』を最初に読んでも大丈夫ですか?

最初に読んでも物語そのものは楽しめます。

第4巻『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』は主人公の原点を考えるうえで重要な作品なので、背景から知りたい方には4巻から始める読み方もあります。

ただし、パンどろぼうについて少しずつ知っていく驚きを残したい場合は、第1巻から読むほうが自然です。

執筆:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)