『黄泉のツガイ』の人物関係は、ユルとアサを中央に置き、「血縁・保護・敵対・雇用・監視」の5種類の線で結ぶと整理できます。
東村と影森家は単純な敵同士ではなく、新郷ハヤトと与謝野イワンの関係も物語の進行によって変化します。この記事では、2026年8月30日時点で公開されているTVアニメ第21話までの公式情報と、スクウェア・エニックスが公開している原作単行本第13巻までの紹介を照合し、主要キャラの相関を整理します。
※この記事にはTVアニメ第21話まで、および原作単行本第13巻までの人物関係に関するネタバレを含みます。アニメのみを追っている方は、原作後半を扱う「西ノ村」の項目にご注意ください。
荒川弘さんによる『黄泉のツガイ』は『月刊少年ガンガン』で連載中です。TVアニメは2026年4月4日にTOKYO MX、BS11ほかで放送を開始し、連続2クールで放送されています。ユル役は小野賢章さん、アサ役は宮本侑芽さんです。
『黄泉のツガイ』キャラ相関図|ユルとアサを中心に関係を整理
『黄泉のツガイ』の相関図で最初に押さえたいのは、ユルとアサが双子でありながら、まったく異なる環境で育ったという点です。
ユルは東村に残され、アサは幼いころに両親と村を出ています。物語開始時点では、兄妹の周囲に「守る人」「力を狙う人」「真実を隠す人」が別々に存在するため、所属だけを見ても関係を正しく読み取れません。
文字で読める関係ラベル付き相関図
主要な人物関係だけを線で表すと、次のようになります。
- ミネ・ナギサ →【親子】→ ユル/アサ
- ユル ⇄【双子の兄妹】⇄ アサ
- 左右様 →【契約・主従】→ ユル
- 陰陽 →【契約・主従】→ アサ
- デラ・ハナ →【保護・生活支援】→ ユル
- 影森家 →【保護】→ アサ
- 影森ジンら →【東村襲撃を経て対立】→ ユル
- ユル・影森家 →【別勢力の襲撃時に共闘】← アサ
- キョウカ →【命令】→ ダンジ →【監視・保護】→ ユル
- 新郷ハヤト →【「封」「解」を狙う】→ ユル/アサ
- 新郷ハヤト →【雇用】→ 与謝野イワン
- 与謝野イワン →【敵対・両親の情報】→ ユル
- 西ノ村勢力 →【襲撃】→ 東村
- 東村 ⇄【西ノ村への対抗で同盟】⇄ 影森家
ここで重要なのは、「敵対」と「保護」が同じ人物・勢力の中に共存する場合があることです。
たとえば影森家はアサを守る一方、物語序盤では東村襲撃側としてユルの前に現れます。ところが第6話では別の襲撃者を前にユルと影森家が共闘します。関係線が途中で書き換わること自体が、本作の人物相関の特徴なのです。
人物・勢力 立場・所属 ユル/アサとの主な関係 主なツガイ・役割
ユル 東村出身 アサの双子の兄 左右様
アサ 影森家に身を寄せる ユルの双子の妹、「解」を持つ 陰陽
田寺リュウ(デラ) 番小者 ユルを東村から逃がす ツガイは連れていない
段野ハナ 番小者 下界でユルを保護 前虎後狼
影森ゴンゾウ 影森家当主 アサを守る一族の長 影森家の意思決定者
影森ヒカル 影森家長男 影森家側の重要人物 黒白
影森アスマ 影森家次男 双子を巡る争いに関与 金烏玉兎
影森ジン 影森家三男 東村襲撃を経てユルと接触 掃除屋
ガブちゃん 影森家側 アサと近く、ユルとは襲撃を巡る因縁 ガブリエル
ヤマハ 東村の長 デラにユルを託す 東村の歴史を知る
キョウカ 東村 ダンジにユルの監視・保護を命じる ザシキワラシ
ダンジ ザシキワラシ ユルの幼なじみとして育つ 人間に変化していた
ミネ・ナギサ 双子の両親 ユルとアサの父母 失踪が物語の謎
新郷ハヤト 独自行動する勢力 「解」「封」を狙う アスマの伯父
与謝野イワン 新郷に雇われたツガイ使い ユルと敵対 マガツヒ
西ノ村勢力 東村と因縁を持つ勢力 双子を巡る争いへ介入 御陵、醍醐らが原作後半で重要に
この一覧で覚えるべきなのは、「所属」よりもその時点で誰を守り、誰を利用し、誰と利害が一致しているかです。
私は本作の人物相関を、固定された組織図というより「状況に応じて道が開閉する路線図」として読む方が適していると感じています。

主人公ユルとアサはどんな双子?「封」と「解」が物語の中心
物語の起点となるのは、東村で狩人として育ったユルです。一方のアサも、「解」の力と双子の過去を背負う中心人物として物語を大きく動かします。
原作公式紹介も山奥の村で暮らすユルから物語を始めており、アニメ公式ではユルを「夜と昼を別つ双子の片割れ」、アサをその妹で「解」の力を持つ人物として紹介しています。
ユル|東村で育った狩人で左右様の主
ユルは山に精通し、弓矢に優れた少年です。
閉ざされた東村で育ったため現代社会には疎いものの、山中で生きる判断力や危険への感覚は非常に鋭く描かれています。東村襲撃の際、デラに導かれて「左右様」を呼び起こし、その主となりました。
左右様は東村にあった対の石像から現れる二体一組のツガイで、左は好戦的、右は豪快。左を本田貴子さん、右を小山力也さんが演じています。
ユルを理解するうえで面白いのは、現代文明を知らないことと、人を見る目がないことが同じではないところです。
アニメ第4話では、自分たち双子の秘密や「封」「解」、両親の事情について隠されていた事実が多すぎたため、ユルはデラやハナに対してさえ全面的には信用しません。誰かの説明を受け入れる前に、自分で確かめようとする姿勢がはっきり示されています。
アサ|東村を離れ、「解」を得た妹
アサはユルの双子の妹です。
幼いころ両親と東村を出て兄と生き別れになり、その後もユルを大切に思い続けていました。現在は「陰陽」の主で、公式設定によれば陰陽はもともと羽村ケンイチのツガイでした。
第7話でアサは、自分が過去に一度死んでおり、東村から来た刺客に殺されたことをユルへ語ります。続く第8話では、ユルが一度死ぬことで「封」の力を得るという事実も示されました。
つまり双子は単純な「兄と妹」だけではありません。
ユル=東村に残った者/アサ=東村から出た者、ユル=「封」を巡る者/アサ=すでに「解」を得た者という二重の対になっています。
偽アサは誰だったのか
ユルは東村で、妹の「アサ」と一緒に生活しているつもりでした。
しかしアニメ第3話で、東村にいたアサは偽物であり、襲撃時に現れた眼帯の少女こそ本物の妹だと知らされます。
さらにダンジの正体も人間ではなく、ツガイ「ザシキワラシ」の片割れです。公式キャラクター紹介では、小さな男児の姿が本来の姿で、人間の少年へ変化し、幼いころからユルを守っていたと説明されています。
2026年8月29日放送分にあたる第21話では、ユル、アサ、ダンジ、そして「偽アサ」が陰陽の結界内で相対するところまで物語が進みました。
ここで相関図の線は、「偽物だったから敵」と単純には切れません。
ユルに対して身元を偽っていたことと、長年そばにいて生活を共にした時間は別の事実です。正体が偽りだった人物との思い出まで偽物になるのかという問いが、兄妹再会とは別の形で浮かび上がっています。
影森家のキャラは敵?アサを守りながらユルと対立した一族
影森家は、アサを保護する側であると同時に、東村襲撃によってユルと対立することになった一族です。
そのため「影森家=味方」「影森家=敵」のどちらか一方で覚えると、相関図を読み違えやすくなります。
第5話でユルはジンらと交戦したあと、影森側にアサとの対話を要求します。第6話では新たな襲撃を受け、今度はユルと影森家が同じ敵に対処しました。
影森ゴンゾウ|影森家の当主
影森ゴンゾウは影森家の現当主で、CVは岩崎ひろしさんです。
公式サイトでは、家の者たちから「御館様」と呼ばれ、朗らかで優しい面と、裏社会を生きる冷酷な面を併せ持つ人物とされています。
この二面性は影森家を理解するうえで重要です。
アサにとっては身を守る場所でも、敵対者に対しては力を行使する。つまり影森家では、「家族や身内への情」と「外部への厳しさ」が同時に存在するのです。
影森ヒカル|次期当主を望まない長男
影森ヒカルは影森家の長男で、CVは山口勝平さん。ツガイは「黒白」で、個体名はベタとホワイトです。
「波久礼ヒカル」の名で漫画家として活動し、長兄のため次期当主と見られながら、本人はそれを拒んでいます。
血筋によって役割を背負わされるユルとアサに対し、ヒカルは「家に生まれたから家を継ぐ」という役割を拒む人物です。
筆者としては、この配置によって『黄泉のツガイ』が繰り返し描く「生まれと、自分が選ぶ生き方は同じなのか」という問いが、双子以外にも広げられていると感じます。
影森アスマ|新郷ハヤトと血縁でつながる次男
影森アスマは影森家の次男で、CVは石田彰さん。ツガイ「金烏玉兎」の主です。
相関図で重要なのは、アスマと新郷ハヤトの関係です。
アニメ公式サイトは、新郷をアスマの伯父と明記し、アスマの母とも因縁があると説明しています。新郷はユルとアサを狙い、「解」と「封」を得ようとしている人物です。
つまりアスマは、影森家の内部だけを見る人物ではなく、敵対勢力との血縁まで背負っています。
影森ジン|ユルが影森家を警戒する理由を体現する人物
影森ジンは影森家の三男で、CVは諏訪部順一さん。ツガイ「掃除屋」の主で、影森家の裏の仕事を任される冷静で合理的な人物です。
第5話ではユルと直接戦うため、ユルにとって影森家への不信を具体的に形にした存在でもあります。
ただし後の共闘まで考えると、ジンを固定的な「悪役」として置くより、影森家とユルの距離がどう変わっていくかを測る人物として見る方が分かりやすいでしょう。
ガブちゃん|見る人によって相関図上の位置が変わる
ガブちゃんは小柄な少女で、CVは久野美咲さん。「ガブリエル」の主です。
本作で興味深いのは、同じ人物でもアサ側から見た線とユル側から見た線が異なることです。
相関図は「所属=関係」ではありません。誰が何をしたのか、誰の視点から見ているのかまで書き込んで初めて、人物同士の距離が見えてきます。
東村・デラ・ハナ・ダンジはユルの味方?両親との関係も整理
東村はユルの故郷ですが、東村出身だからユルの味方とは限りません。
その一方で、村に関係する人々全員が双子の力を利用しようとしているわけでもありません。デラ、ハナ、ヤマハ、キョウカ、ダンジは、それぞれ違う方法でユルと関わっています。
田寺リュウ(デラ)と段野ハナ|下界でユルを支える二人
田寺リュウ、通称デラは「番小者」です。
行商人として東村へ下界の物資を届けていましたが、東村襲撃時にはユルを連れて下界へ逃げます。ツガイを連れてはいないものの、ツガイを見ることができます。CVは中村悠一さんです。
段野ハナも番小者で、デラと行動する女性です。
下界へ出たユルの保護者となり、現代社会での生活を教えます。ツガイは虎鉄と二狼からなる「前虎後狼」です。
所属欄だけなら二人は「東村関係者」ですが、相関図上の役割は明確にユルの保護・案内役です。
ヤマハ|ユルをデラに託した東村の長
ヤマハは「ヤマハおばぁ」と呼ばれる東村の長で、CVは有馬瑞香さんです。
アニメ公式サイトでも、東村を治め、デラにユルを託した人物と説明されています。
原作第11巻では、西ノ村の情報を求めるユルたちがヤマハを訪ね、東村の長い歴史と向き合う展開へ進みます。
したがってヤマハは、「ユルを助けた村長」という現在の線だけでなく、東村の過去とユルをつなぐ線を持つ人物です。
キョウカとダンジ|監視と保護が同じ線にある
キョウカは東村でヤマハに仕える女性で、ザシキワラシの主です。
公式キャラクター紹介には、ダンジと本当の親子のように振る舞いながら、ユルの安全のためダンジにユルを見守るよう命じていたことが記されています。
この関係は、本作の相関図を考えるうえで非常に象徴的です。
ダンジはユルに正体を隠していたため、行動だけ見れば「監視」になります。しかし目的は「保護」でもありました。
監視する者は敵、秘密を持つ者は裏切り者――とは限らない。
その曖昧さがあるからこそ、ユルは肩書ではなく、その人物が実際に何をしたのかを見なければならなくなります。
ミネとナギサ|双子の両親と失踪の謎
ミネはユルとアサの父、ナギサは母です。アニメ公式キャラクター紹介でも、この親子関係が明記されています。
第6話では、両親が母ナギサの故郷である沖縄へ向かう飛行機の中で消息を絶ち、現在地が分からないとユルへ伝えられます。
さらに第19話で、ユルは与謝野イワンが両親のことを知っているらしいと聞きます。第20話ではイワン自身が、ミネとナギサを自分が斬ったという趣旨の発言をユルへ投げかけました。
ここは事実関係を慎重に分ける必要があります。
「イワンがそう発言した」ことは確認できますが、その発言だけを両親の最終的な真相と同一視するのは早計です。
『黄泉のツガイ』では登場人物が持つ情報、意図的な秘密、挑発が入り交じります。校正者として情報の主語を確認するなら、「誰が語った情報なのか」まで相関図に書き込むことが、作品を正確に読む助けになります。
新郷ハヤト・与謝野イワン・西ノ村はどうつながる?
新郷ハヤトは「封」と「解」を狙ってユルとアサに接近する人物、与謝野イワンは新郷に雇われていた有力なツガイ使いです。
しかし2026年8月30日時点のアニメ第21話まで見ると、「新郷→イワン=雇用」という一本線だけでは不十分になっています。
新郷ハヤト|アスマの伯父で「封」「解」を狙う
新郷ハヤトはCV佐藤せつじさん。
公式設定では影森アスマの伯父で、アスマの母とも因縁があり、ユルとアサを狙って「解」と「封」の力を手に入れようとしています。
したがって序盤の相関は、
新郷ハヤト →「封・解」を狙う → ユル/アサ
という形です。
そしてアスマとは、敵対関係だけでなく血縁もある。ここでも一つの線だけでは人物を説明できません。
与謝野イワン|新郷に雇われ、やがて関係そのものを断つ
与謝野イワンはCV三木眞一郎さん。大小の刀を携え、ツガイ「マガツヒ」を使う人物です。
公式キャラクター紹介ではユルを狙い、復興中の東村を襲撃した人物とされています。第19話では、新郷が雇っている手練れのツガイ使いであることが明示されています。
ところが第21話では状況が大きく変わります。
ユルたちとの戦闘から逃れたイワンは、転移先で窮地にあった新郷を見つけると、口止めのため新郷を斬ります。さらにアスマにも手をかけようとしますが、左右様との戦闘による消耗によって果たせませんでした。
この時点で相関図は、
新郷 →【雇用】→ イワン
から、
イワン →【口止め・殺害】→ 新郷
へ書き換わります。
この変化は、『黄泉のツガイ』の相関図が固定できないことを端的に示す例です。
西ノ村|東村と影森家の関係まで変える第三勢力
アニメ第21話では、イワンと親しげに話す「峰山」という女性とともに、「西ノ村」という新たな言葉が明確に提示されています。
原作では、この西ノ村勢力がさらに大きく物語へ入り込んでいきます。
第10巻の公式紹介では、西ノ村勢力が東村の集会を襲撃し、醍醐とそのツガイ「サドマゾ」が戦闘に参加。これを受け、影森家側のアスマから西ノ村に対抗するための影森・東村同盟が提案されます。
第11巻では、その会談を経て東村と影森家が手を組み、西ノ村の情報を求めてユルたちがヤマハを訪ねます。
さらに第12巻では、御陵が手薄になった影森本家へ単身で侵攻し、ゴンゾウとジンを圧倒。ヒカルが御陵に対峙する展開となります。
第13巻の公式紹介では、その戦いによって影森家が甚大な損害を受け、ヒカルが黒白とともに御陵を退ける一方、アサたちは市街地でのイワンとの戦いを続けます。

ここで「西ノ村=新しい敵」とだけ理解するのは少しもったいないところです。
西ノ村が現れたことで重要なのは、それまで対立していた東村と影森家の関係そのものが組み替わったことです。
強い敵が増えただけではありません。新しい勢力の登場によって、古い敵味方の線まで引き直される。それが原作後半の相関図を読む際の大きなポイントです。
『黄泉のツガイ』キャラ相関図から見えるテーマを考察
ここからは、公式設定と物語上の出来事を踏まえた筆者の考察です。
私は『黄泉のツガイ』の人物関係で特に面白いのは、「対になること」と「敵になること」がまったく同じではない点だと考えています。
ユルとアサ。
左右様。
陰陽。
黒白。
「封」と「解」。
本作では、反対方向を向く言葉や二つ一組の存在が繰り返し登場します。
しかし右と左は向きが違うからこそ一組になり、陰と陽も性質が異なるからこそ対になります。「封」と「解」にも、それぞれ異なる役割があります。
人物関係も同様です。
東村と影森家は対立しますが、西ノ村を前に手を組みます。新郷とイワンは雇用関係にありましたが、その関係は第21話で破綻します。ダンジはユルを欺いていた一方、守ってもいました。
したがって本作で見るべきなのは、「味方か敵か」という一語ではなく、二者の間に今どのような動詞が置かれているかではないでしょうか。
「守る」。
「狙う」。
「雇う」。
「隠す」。
「監視する」。
「協力する」。
「裏切る」。
相関図の人物名より、私はこの“動詞”の変化こそが物語を動かしていると感じます。
ユルの狩人としての性質が「情報を見極める物語」と重なる
もう一つ注目したいのが、ユルが狩人であることです。
ユルは物語開始後、妹、両親、東村、影森家、「封」と「解」について、次々に他者から新しい説明を受けます。
ところが第4話でも描かれた通り、秘密が多すぎるため、ユルは説明を聞いただけで全面的には信じません。
狩人は、誰かに獲物の居場所を教えてもらうだけでは成立しません。
足跡、におい、周囲の変化といった痕跡を自分で読み、判断する必要があります。
個人的には、「自分の目で痕跡を確かめる狩人」というユルの生業が、「他人の言葉の真偽を自分で判断する主人公」という物語上の役割とよくかみ合っているように思います。
戦闘能力とは別のところで、ユルが物語に適した主人公になっている理由の一つでしょう。
相関図は「血縁」より「実際に何をしたか」を見ると分かりやすい
原作第8巻の公式紹介には、家族であることを問い直す趣旨の言葉が掲げられています。
同巻では、イワンとの戦い、新郷を巡る事件、偽アサの過去、ユルとアサが両親との普通の暮らしを望む姿が一つの流れとして描かれています。
この視点で人物を並べると、血縁だけでは説明できない関係が多いことに気づきます。
ダンジは人間の幼なじみではありませんでしたが、ユルを守った時間があります。
ヒカルは影森家の長男ですが、次期当主になることを望んでいません。
アスマと新郷には伯父と甥という血縁がありますが、利害が一致しているわけではありません。
東村と影森家には対立の歴史がありますが、西ノ村への対抗では同盟します。
私はここに、『黄泉のツガイ』を大人が人物相関から読み直す面白さがあると考えます。
「何者であるか」と「その人が何を選んだか」を分けて見る。
肩書や血縁の札ではなく、人物が実際に取った行動を見るほど、相関図の線は鮮明になります。
まとめ|『黄泉のツガイ』の登場人物は5種類の関係線で覚える
『黄泉のツガイ』のキャラ相関図は、主人公格のユルと中心人物アサを真ん中に置き、血縁・保護・敵対・雇用・監視の線を引くと理解しやすくなります。
ユルは東村で育ち左右様の主となった双子の兄、アサは両親と東村を離れ、「解」の力を得て影森家に身を寄せた妹です。
周囲にはユルを保護するデラとハナ、アサを守る影森家、ユルを秘密裏に見守っていたキョウカとダンジ、「封」と「解」を狙った新郷ハヤト、新郷に雇われながら独自の動きを見せる与謝野イワン、そして原作後半の勢力図を大きく変える西ノ村がいます。
人物を覚えるときは、次の4点を確認すると混乱しにくくなります。
- 所属:東村、影森家、新郷側、西ノ村など
- 関係:血縁、保護、監視、敵対、雇用のどれか
- 目的:誰を守り、何の力や情報を求めているのか
- 変化:物語の進行でその関係がどう書き換わったか
特に最後の「変化」が重要です。
『黄泉のツガイ』では、一度引いた線がそのままとは限りません。新郷とイワンの雇用関係が崩れ、対立していた東村と影森家が西ノ村を前に手を組むように、状況と選択によって人物の距離が変わります。
相関図は「誰が誰の仲間か」を暗記する図ではなく、「なぜこの二人はいま結ばれているのか」を追うための図。
そのように眺めると、多数の登場人物がいる『黄泉のツガイ』も、ずっと整理して味わいやすくなるはずです。
よくある質問
『黄泉のツガイ』の主人公はユルとアサのどちら?
物語の起点・主視点として整理しやすいのはユルです。
原作公式紹介は山奥の村で暮らすユルから物語を説明しており、アニメもユルの東村での日常と襲撃から始まります。一方、アサも「解」の力と双子の過去を担う中心人物であるため、本記事では「ユルを物語の起点、アサをもう一人の中心人物」と整理しています。
アサはなぜ影森家にいる?
アサは幼いころ両親と東村を出て、ユルと生き別れになりました。
その後、影森家側で暮らしながら兄を思い続けています。第6話では、両親が沖縄へ向かう飛行機内で消息を絶ったこともユルへ伝えられます。
影森家はユルの敵なの?
単純な敵とは言えません。
影森側は東村襲撃に関わり、ユルとは実際に戦っています。一方でアサを守る側でもあり、第6話では別の襲撃者に対してユルと影森家が共闘しています。
ダンジは人間ではない?
ダンジの正体は、ツガイ「ザシキワラシ」の片割れです。
人間の少年へ姿を変え、ユルの幼なじみとして暮らしながら、キョウカの命令でユルを守っていました。
新郷ハヤトと与謝野イワンは仲間?
序盤では新郷がイワンを雇う関係です。
しかしアニメ第21話では、イワンが口止めのため新郷を斬っています。そのため2026年8月30日時点では、単純に同じ陣営の仲間として扱うことはできません。
西ノ村と東村・影森家はどんな関係?
原作第10巻では西ノ村勢力が東村を襲撃し、その脅威への対抗策として影森家と東村の同盟が提案されます。
第11巻では実際に両者が手を組み、西ノ村について調べる展開へ進みます。つまり西ノ村は、東村と影森家の従来の敵対関係まで変化させた勢力です。
参照した公式情報と確認方針
この記事では、人物名・所属・ツガイ・血縁などの基本設定について、TVアニメ『黄泉のツガイ』公式サイトのCHARACTERページを基準に確認しています。ユル、アサ、デラ、ハナ、影森家、新郷ハヤトらの公式プロフィールが掲載されています。
アニメ内の出来事については公式STORYを参照し、東村襲撃、偽アサ、影森家との対立・共闘、アサの過去、イワンと新郷の関係などを第3~21話の公開情報と照合しました。特に2026年8月30日時点では第21話まで公式あらすじが公開されています。
原作先行情報については、スクウェア・エニックスの書籍公式紹介を参照しています。西ノ村勢力と東村の衝突は第10巻、東村と影森家の同盟後の動きは第11巻、御陵による影森本家への侵攻は第12巻、その戦闘後の状況は第13巻の公式紹介で確認できます。
なお、本記事では「公式設定として明記された事実」「作中人物が語った証言」「筆者による解釈」をできる限り分けて記載しています。人物の発言だけでは真偽が確定しない情報については、断定を避けました。
筆者:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)
幼少期からジャンルを問わずアニメ作品に触れ、現在も各クールの新作を継続して視聴しています。校正者として培った、言葉の主語や情報源を確認する習慣を生かし、公式設定と作中人物の発言、そこから導く私見を混同しないことを大切にしています。

