転スラ映画は2026年9月2日時点で全2作品。TVアニメ込みなら、第2期→『紅蓮の絆編』→第3期→『蒼海の涙編』→第4期の順が最も自然です。
映画だけを見る場合は公開順の『紅蓮の絆編』→『蒼海の涙編』で問題ありません。どちらもTVシリーズの総集編ではなく、原作者・伏瀬さんが物語づくりに関わった完全新作です。
転スラ映画は全2作品|公開順と見る順番は?
『転生したらスライムだった件』、通称「転スラ」の劇場公開映画は、2026年9月2日時点で2作品です。
シリーズ初の映画『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』が2022年11月25日に公開され、劇場版第2弾『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』が2026年2月27日に公開されました。公式ポータルでも両作品が劇場作品として掲載されており、現時点で劇場版第3弾の発表は確認できません。
作品 公開日 本編時間 見るタイミング 注目したい人物
『紅蓮の絆編』 2022年11月25日 約108分 TVアニメ第2期の後 ヒイロ、トワ、ベニマル周辺
『蒼海の涙編』 2026年2月27日 104分 TVアニメ第3期の開国祭後 ユラ、ゴブタ、ゾドン
『紅蓮の絆編』は配信サービス上で1時間48分と案内され、『蒼海の涙編』は公式Blu-ray情報で本編104分とされています。
結論を整理すると、見る順番は次の二つだけ覚えておけば十分です。
- 映画だけ見る場合:『紅蓮の絆編』→『蒼海の涙編』
- TVアニメ込みの場合:第2期→『紅蓮の絆編』→第3期→『蒼海の涙編』→第4期
『蒼海の涙編』の公式あらすじは、テンペストの「開国祭を終えた」リムルたちが休暇を楽しんでいる場面から始まります。開国祭はTVアニメ第3期で描かれたため、第3期の後に見る位置づけが明確です。
また、2026年9月現在はTVアニメ第4期がすでに放送中です。公式ポータルでは2026年4月から第4期が放送されていることが案内されていますので、これからシリーズを一気に追う方は『蒼海の涙編』を第4期へ進む前に挟むと、時間の流れをきれいに受け取れます。
ただし、ここで大切なのは、劇場版がTV本編の必修章という意味ではないことです。
2作品とも独自の国と事件を描く完全新作であり、原作本編の重要エピソードをそのまま映画化したものではありません。大筋だけを追うなら飛ばすこともできますが、仲間たちの人物像をより厚く味わうなら見ておきたい作品、という位置づけが近いでしょう。
転スラ映画第1作『紅蓮の絆編』はどんな話?第2期後の物語
『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』は、2022年11月25日に公開されたシリーズ初の劇場作品です。
原作・伏瀬さんがストーリー原案を担当した完全オリジナルストーリーで、TVアニメ第2期でリムルが魔王へと至った後の世界を舞台にしています。
物語の中心となる場所は、魔国連邦テンペストの西にあるラージャ小亜国です。
かつて金の採掘で栄えた国でしたが、鉱山毒によって湖が汚染され、国そのものが危機に陥っています。女王トワは王家に伝わるティアラの力で毒を取り除き民を守っているものの、その力の代償として自身の命を蝕まれていました。
そこへ登場するのが、大鬼族の生き残りであるヒイロです。
ヒイロはトワに救われた過去を持つ一方、ベニマルたちにとっては故郷で暮らしていたころの兄貴分にあたる人物。ラージャ小亜国とトワを救うため、リムルたちへ協力を求めます。
この設定によって、映画の事件は単なる「別の国を助けに行く冒険」にとどまりません。
TVシリーズでテンペストの幹部として堂々と働いているベニマルたちにも、リムルと出会う前の生活がありました。ヒイロとの再会は、その失われた時間を現在へ連れ戻す役割を果たします。
そのため筆者は、『紅蓮の絆編』を公式に「ベニマルが主人公の映画」と分類するのではなく、ベニマルたちの過去と現在を結び直す物語として見ると理解しやすいと考えています。
ベニマルは映画オリジナルキャラクターではありません。しかし、彼の現在の強さやリムルへの忠誠だけでなく、「故郷を失った者が新たな居場所を築いた後、過去とどう向き合うか」という部分に光が差します。

ここには、長期シリーズを映画化する際の巧みさがあります。
本編の歴史を大きく動かすのではなく、TVシリーズですでに愛着が育っている人物へ別方向から奥行きを与える。劇場版だからこそ取れる時間を、既存キャラクターの人生へ使っているのです。
『紅蓮の絆編』は興行面でも結果を残しました。
転スラ公式ポータルによると、国内観客動員は100万人を突破し、最終的に興行収入14億円を記録しています。シリーズ初の劇場作品が一定規模の成功を収めたことは、その後に第2弾が制作された流れを考えるうえでも重要な事実です。
数字だけで映画の価値は決まりません。
それでも、原作本編をそのまま映画化するのではなく、完全新作の外伝型ストーリーでも多くの観客を集められたという実績は、転スラ劇場版という形式がシリーズに定着する大きな一歩だったと考えられます。
転スラ映画第2作『蒼海の涙編』はいつの話?第3期の開国祭後から始まる
『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』は、2026年2月27日に公開された劇場版第2作です。
原作・伏瀬さんがストーリー原案と監修を担当した完全新作で、本編104分。物語はTVアニメ第3期の開国祭が終了した後から始まります。
リムルたちは開国祭の打ち上げを兼ね、魔導王朝サリオンの天帝エルメシアが所有するリゾート島を訪れています。
そこへ助けを求めて現れるのが、海底国家カイエン国の巫女・ユラです。
カイエン国は、水竜を守り神として崇める海底の国。
もともとは争いを避けて安住の地を求めた人々が、水竜から与えられた土地で築いた王国でした。しかし、水竜を眠りから目覚めさせ、地上へ攻め込もうと企む者が現れます。
その計画を知ったユラは、一族に伝わる笛を持って地上へ脱出。
偶然たどり着いたリゾート島でリムルたちと出会い、エルメシアから依頼を受けた一行がカイエン国へ向かうことになります。水竜、笛、そしてユラ自身に秘められた力をめぐって事件が動き出す、というのが物語の骨格です。
ユラ役は大西沙織さん。
さらにカイエン国の宰相ジースを遊佐浩二さん、ユラの侍女ミオを小坂菜緒さん、ヨリを藤嶌果歩さん、物語の鍵を握る大臣ゾドンを堂本光一さんが演じています。
一方、既存キャラクターで特に注目したいのがゴブタです。
公式キャラクター紹介では、ゴブタはリムルが異世界で早い時期に仲間にしたゴブリンで、現在はリムルに仕える四天王の一人。ランガとの魔狼合一による力を当初は十分に制御できなかったものの、ミリムとの特訓を経て力を発揮できるようになった人物として整理されています。
その積み重ねが、『蒼海の涙編』では戦闘力とは違う方向にも生かされます。
完成披露試写会では、ユラ役の大西沙織さんが「この舞台にゴブタがいる」ことを注目点として挙げ、ゴブタ役の泊明日菜さんも、普段のお調子者とは違った一面があることを示唆していました。
公開後のスペシャルトークでは、制作側からさらに踏み込んだ説明も出ています。
成田真一郎プロデューサーは、菊地康仁監督がゴブタについて、中学生の恋愛のような真っすぐな気持ちを伝えることを求めていたと説明しました。つまり、ゴブタの感情が強く印象に残るのは偶然ではなく、演出段階から意識された要素だったことが分かります。
筆者としては、ここを『蒼海の涙編』を見るうえで最も興味深い点の一つだと考えています。
第1作がヒイロを通してベニマルたちの過去から続く関係を掘り下げたのに対し、第2作ではゴブタとユラを通してこれから生まれていく関係へ視線が向けられるからです。
主題歌「ユートピア」を担当したTRUEさんの制作談も、この読み方とよく重なります。
TRUEさんは公開後の公式イベントで、当初はバトルを意識した楽曲として依頼されていたものの、ゴブタに心を動かされたことでラブソングを作りたいと思い、「調和」「共存」といった転スラのテーマを盛り込んだと明かしています。
カイエン国は、争いから逃れて生まれた国です。
しかし、争いを避けて閉じた場所を作ることと、異なる者同士が理解し合って平和を続けることは同じではありません。その意味では、海底国家全体が抱える問題と、ゴブタとユラが相手を知ろうとする小さな関係は、規模こそ違っても「共存」という一本のテーマでつながっていると解釈できます。
なお、2026年9月2日時点では自宅で視聴する方法も増えています。
公式配信情報によると、U-NEXTでは2026年6月26日から配信が始まり、その後、複数のサービスで8月12日から期間限定レンタルやデジタルセルが開始されました。一部サービスは9月3日からの配信予定となっています。
Blu-ray&DVDの発売日は2026年9月25日です。配信開始日や販売条件はサービスごとに異なるため、実際に見る際には最新の公式情報を確認するのが確実でしょう。
転スラ映画は飛ばしても大丈夫?『コリウスの夢』との違いも解説
結論から言えば、劇場版2作品を見なくてもTVアニメ本編の大筋を追うことは可能です。
『紅蓮の絆編』も『蒼海の涙編』も、既存の原作重要章をそのまま劇場用に映像化した作品ではありません。それぞれラージャ小亜国、カイエン国という映画独自の舞台を中心に、そこで完結する事件が描かれます。
したがって「第4期を見るために映画を見なければ話が理解できない」とまでは言えません。
一方で、第3期まで見たあとに『蒼海の涙編』を見ると、エルメシア、ヒナタ、ルミナス、ミリムなど、すでに築かれている人物関係を説明なしで受け止めやすくなります。
特に第2作は、公式設定そのものが開国祭終了後から始まります。
2026年4月から第4期も始まっているため、今から時系列順に追うなら、第3期と第4期の間に『蒼海の涙編』を入れるのが見通しのよい方法です。
ここで混同しやすいのが『転生したらスライムだった件 コリウスの夢』です。
『コリウスの夢』は映画ではありません。
2023年11月1日に全3話が一挙配信された完全新作アニメーションで、公式にはTVアニメ第1期と第2期の間に位置する物語と明記されています。
したがって、映画だけを整理するなら作品数は変わらず2本です。
時系列をさらに細かく補いたい方は第1期の後に『コリウスの夢』を入れればよいものの、「転スラ映画は何作品ある?」という検索に対する答えには含めません。
劇場版を見る価値は、本編の不足を補うことよりも、本編では限られた時間しか与えられない仲間の心情をゆっくり見ることにあります。
TVシリーズが進むほど、建国、外交、魔王たちとの関係、他国の思惑など、リムルを中心に扱うべき物語は増えていきます。
その中でベニマル一人、ゴブタ一人の感情へ長い時間を割くのは難しい。
劇場版は、その人物たちを本筋から一度取り出し、別の事件と出会わせることで、これまで見えにくかった表情を浮かび上がらせています。

転スラ劇場版2作品の違いは?「過去の絆」と「新しい関係」から考察
2本の転スラ映画を並べると、同じ完全新作でも物語が人物へ当てる光の方向は少し異なります。
筆者は、『紅蓮の絆編』を過去の絆を現在へつなぎ直す映画、『蒼海の涙編』を新しい関係を結んでいく映画として見ると、2作品の違いがよく見えると考えています。
第1作のヒイロは、ベニマルたちがテンペストへ来る以前を知る人物です。
彼が現れることで、ベニマルたちは現在の役職や戦闘能力だけではなく、故郷を失った大鬼族としての歴史を背負っていることが改めて浮かびます。
対して第2作のユラは、ゴブタにとって映画で初めて出会う人物です。
ここでは過去を取り戻すのではなく、自分とは異なる相手を知ろうとする中で、新たな感情や関係が生まれていきます。
ただし、「第1作の主人公はベニマル、第2作の主人公はゴブタ」と公式設定のように断言するのは適切ではありません。
あくまで両作の描写や制作コメントを踏まえた場合、第1作ではベニマル周辺、第2作ではゴブタの人物像が特に厚く描かれていると筆者は捉えています。
そして、この構造を可能にしているのがリムルの成長です。
『蒼海の涙編』公開後の公式舞台挨拶で、リムル役の岡咲美保さんは、劇場版ではリムルが「支え役」であり、必要なときに確実に戦える、より頼もしく動じない存在であることを意識したと説明しています。
この発言は、劇場版におけるリムルの立ち位置を考えるうえで非常に示唆的です。
物語初期のリムルは、異世界について何も知らない転生者でした。
自分の生き方を探しながら仲間を増やし、やがて町を作り、国を築いていきます。
ところが劇場版の時期になると、立場はほぼ逆転しています。
困難を抱えた側がリムルのもとへ助けを求め、リムルは仲間や国家の力を使って問題の解決を支える存在になりました。
主人公が十分に成長したからこそ、映画では毎回リムル自身を精神的に追い詰めなくても物語が成立します。
むしろ、安定したリムルを物語の柱に置き、その周囲にいる仲間を新しい人物と出会わせることで、別の感情ドラマを作れるようになったのです。
長年さまざまなアニメシリーズを追ってきた立場から見ると、これは登場人物が増えた長期作品と非常に相性のよい方法だと感じます。
本編の大筋を映画へ移してしまうと、映画を見ていない視聴者がTVシリーズへ戻った際に理解しにくくなります。
しかし、本編と矛盾しない範囲で新しい国や事件を用意し、既存キャラクターの一面を掘り下げるなら、TVシリーズの流れを大きく壊さず、映画を見た人には人物への理解を一段深めてもらえます。
『紅蓮の絆編』が国内動員100万人、興行収入14億円を記録し、その後に劇場版第2弾が制作されたことからも、この形式が少なくとも一度きりの試みではなかったことが分かります。
『蒼海の涙編』も公開初日から3日間で約22万5000人を動員し、興行収入約3億100万円を記録しました。初週末の観客動員ランキングでは3位に入っています。
興行成績を何度も並べる必要はありませんが、劇場版企画が支持されている規模を知る指標として、この数字は押さえておいてよいでしょう。
今後、劇場版第3作が制作されるかどうかは、2026年9月2日時点では公式発表を確認できません。
もし次作が実現した場合、ベニマル周辺からゴブタへと視点を変えてきた過去2作の流れを考えると、別の仲間に感情面の焦点を当てる形式も考えられます。
ただし、これはあくまで2作品の構造から導く筆者の見通しであり、現在公表されている制作情報ではありません。
私が劇場版2作品から感じる最も興味深い変化は、リムル自身の強さよりも、リムルの周囲に独立した物語が生まれるようになったことです。
一人の転生者から始まった物語が、ベニマルの過去やゴブタの新しい感情まで描ける世界へ広がった。
劇場版は、その広がりを確かめる場所として機能しているように思います。
まとめ|転スラ映画の見る順番は第2期→紅蓮→第3期→蒼海
転スラ映画は、2026年9月2日時点で『紅蓮の絆編』『蒼海の涙編』の全2作品です。
映画だけなら公開順の『紅蓮の絆編』→『蒼海の涙編』、TVアニメと一緒なら第2期→『紅蓮の絆編』→第3期→『蒼海の涙編』→第4期と進むと時系列が分かりやすくなります。
『紅蓮の絆編』ではラージャ小亜国の危機とヒイロの登場を通して、ベニマルたちの失われた故郷や過去が描かれます。
『蒼海の涙編』では開国祭後のリムルたちがカイエン国の事件へ関わり、ユラとの出会いを通して、ゴブタにも普段とは異なる感情的な見せ場が用意されています。
劇場版を飛ばしてもTV本編の大筋は追えます。
しかし、本編の脇にいる人物を「戦力」や「仲間」という役割だけでなく、一人のキャラクターとして深く知りたい方にとって、2本の映画はよい寄り道になるでしょう。
長期シリーズの劇場版を、本筋へ進むための宿題ではなく、本編が育ててきた仲間たちの心に立ち止まる時間として見る。
それが、現在の転スラ映画2作品を最も自然に楽しむ方法だと筆者は考えています。
よくある質問
転スラの映画は全部で何作品ありますか?
2026年9月2日時点では全2作品です。
2022年11月25日公開の『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』と、2026年2月27日公開の『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』があります。
転スラ映画を見ずにTVアニメ第4期を見ても大丈夫ですか?
TV本編の大筋を追うことは可能です。
ただし、『蒼海の涙編』は第3期の開国祭終了後から始まるため、時系列を自然に追いたい場合は、第3期の後、第4期へ進む前に見ることをおすすめします。
『コリウスの夢』は転スラ映画の一つですか?
いいえ。『コリウスの夢』は劇場版ではなく、2023年11月1日に全3話が配信された完全新作アニメーションです。
時系列はTVアニメ第1期と第2期の間に位置するため、映画作品数には含まれません。
主な参照情報
本記事は、公開日や時系列、作品設定、配信情報などを推測で補わず、主に以下の公式情報および一次情報を照合して構成しています。
- 『転生したらスライムだった件』公式ポータルサイト「作品概要」「新着情報」:劇場版2作品の位置づけ、『紅蓮の絆編』の国内動員100万人・興行収入14億円、TVアニメ第4期の放送状況。
- 『劇場版 転生したらスライムだった件 蒼海の涙編』公式サイト:公開日、ストーリー、キャラクター、キャスト、原作・伏瀬さんによる原案・監修。
- 『蒼海の涙編』公式イベントレポート:岡咲美保さんによるリムルの「支え役」としての演技方針、泊明日菜さん・大西沙織さん・成田真一郎プロデューサーによるゴブタの演出に関する説明。
- TRUEミニライブ付上映公式イベントレポート:主題歌「ユートピア」と「調和」「共存」、ゴブタを意識した楽曲制作について。
- 『蒼海の涙編』公式ON AIR、Blu-ray&DVD情報:2026年6月26日以降の配信展開、8月12日の各種配信、9月25日のBlu-ray&DVD発売。
- アニメ『コリウスの夢』公式INTRODUCTION:全3話であること、TVアニメ第1期と第2期の間に位置すること。
執筆:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)

