ちいかわの「さすまた」は、ちいかわ用とハチワレ用の2系統が代表的です。うさぎの武器は現在の公式商品・コラボ資料では「討伐棒」と区別されており、アニメ第17~19話、第55話、第212話を追うと、さすまたが二人の友情と成長を映す道具になっていくことが分かります。
ただし、公式商品には過去にハチワレの武器を「討伐棒」と表記した例もあります。そのため、「作中の武器名称が常に一語で厳密に統一されている」と考えるより、現在の代表的な商品分類では、ちいかわ・ハチワレ=さすまた、うさぎ=討伐棒と整理するのが最も正確です。ちいかわマーケット+2ちいかわマーケット+2
ちいかわのさすまたは何種類?色と使い手の違いとは
「ちいかわのさすまたは何種類あるのか」と聞かれた場合、まず押さえておきたいのは、ちいかわとハチワレが使う二股の武器が、それぞれのキャラクターに対応した形で公式商品化されていることです。
ちいかわマーケットでは「ソフトさすまた(ちいかわ)」「ソフトさすまた(ハチワレ)」が別商品として販売されており、いずれも全長約70cm。公式説明では、それぞれ「ちいかわ」「ハチワレ」のカラーに合わせた色合いとされています。ちいかわマーケット+1
見た目では、ちいかわ側がピンク系、ハチワレ側がブルー系として認識しやすい配色です。
公式ショップには「さすまたペン(ハチワレ)」や「さすまた風フォーク(ちいかわ/ハチワレ)」もあり、商品展開の上でも二人の二股の武器は「さすまた」という名称で定着しています。ちいかわマーケット+2ちいかわマーケット+2
整理すると、現在の公式商品を基準にした場合は次のように考えると分かりやすいでしょう。
使い手 代表的な武器 見分け方・特徴
ちいかわ さすまた ピンク系。二股の先端が特徴
ハチワレ さすまた ブルー系。ちいかわと同系統
うさぎ 討伐棒 さすまたとは異なる棒状の武器
ラッコ 剣 討伐の熟練者らしい剣を使用
特にうさぎについては、公式のちいかわマーケットで「ネックレス(討伐棒 うさぎ)」という商品があり、2026年3月9日に発表された「Zoff|ちいかわ」第3弾でも「うさぎ愛用!討伐棒」モデルと明記されています。Zoff側は、ちいかわについては「ちいかわが討伐で使うさすまた」、うさぎについては「武器として扱う討伐棒」と書き分けています。ちいかわマーケット+1
ここだけを見ると、「さすまたは2種類、討伐棒はうさぎの別武器」とすっきり整理できます。
しかし、注意したい資料もあります。
ちいかわマーケットには過去の商品として「討伐棒をもった特大ぬいぐるみ(ハチワレ)」という名称の商品が確認できます。つまり公式関連商品であっても、ハチワレの武器を常に一貫して「さすまた」とだけ呼んできたわけではありません。ちいかわマーケット
この点は、検索で名称を調べている方にとって意外に重要です。
「ハチワレの武器を討伐棒と呼んだら完全な誤り」と断定するのも、「三人の武器は全部同じ」とまとめるのも、どちらも少々乱暴なのです。
現在の商品分類や近年のコラボ資料では、二股型のちいかわ・ハチワレ用を「さすまた」と呼ぶ例が明確に多く、うさぎの特徴的な武器は「討伐棒」として独立しています。
したがって本記事では、形状と現在の公式表記を優先し、ちいかわ・ハチワレの武器を「さすまた」、うさぎの武器を「討伐棒」と表記します。
私は校正の仕事で、同じ対象でも媒体や時期によって呼称が揺れる例をたびたび見てきました。『ちいかわ』の武器も、名称だけを切り取るより「誰が、どの形の武器を持っているのか」まで確認したほうが、作品を誤解なく楽しめると考えています。
ちいかわのさすまたはアニメ何話?第17~19話で始まりが分かる
ちいかわとさすまたの関係を知りたいなら、まず見るべきなのは第17話「ガーン/さすまた」、第18話「草むしり/おそろい」、第19話「なんか出た/元気でた」です。
この3話は、単に「さすまたが映る回」というだけではありません。
ハチワレの武器を知る、ちいかわがおそろいの武器を持つ、そして実際の危険に直面する――という流れが連続しています。FODでも第17話から第19話がこの順番で掲載され、第18話は「ちいかわ、おそろいの武器を披露!」、第19話は「ちいかわとハチワレの前に虫が出現!?」と紹介されています。FOD+1
第17話「ガーン/さすまた」でハチワレの武器を発見
第17話は、さすまたを語るうえで出発点になる回です。
Huluの公式あらすじでは、後半の「さすまた」について「ちいかわ、ハチワレの家で武器を発見!?」と紹介されています。つまり、さすまたは壮大な討伐シーンの中ではなく、ハチワレの生活空間に置かれた持ち物として登場するのです。Hulu
この置き方が、私は非常に『ちいかわ』らしいと感じます。
一般的な冒険作品なら、主人公が初めて武器を手にする場面は、旅立ちや修行開始といった特別な出来事になりやすいものです。
ところが『ちいかわ』では、友達の家に武器がある。
食べること、眠ること、友達と遊ぶことと同じ生活圏の中に、危険への備えも存在しています。
かわいらしい日常と、少し厳しい世界の仕組みが、一本のさすまたによって同じ画面に置かれるわけです。
第18話「草むしり/おそろい」でちいかわもさすまたを持つ
続く第18話は「草むしり/おそろい」。
FOD公式では、前半を「ちいかわ、草むしりで大人の味を知る!?」、後半を「ちいかわ、おそろいの武器を披露!」と紹介しています。FOD
ここで重要なのが「おそろい」という言葉です。
ちいかわが手にするさすまたは、単に攻撃や防御のための装備ではなく、ハチワレと同系統の武器であること自体に意味があります。
ハチワレが持っていたものを見て、その後ちいかわも似た武器を持つ。
この流れには、友達と同じ物を持てたときの素朴なうれしさが重なっています。
さらに同じ回の前半が「草むしり」である点も見逃せません。
『ちいかわ』では、働くこと、報酬を得ること、食事をすること、資格を目指すこと、そして危険な存在と向き合うことが、別々の世界として描かれていません。
生活と討伐が地続きなのです。
校正者として文章を見るとき、私は「何が書かれているか」と同じくらい、「何と何が隣り合って置かれているか」を気にします。
その視点から見ると、「草むしり」と「おそろい」が一つのエピソードに収められていることには、ちいかわたちの生活感が凝縮されているように思えます。
第19話で「武器を持てば強くなれる」とは限らないと分かる
第19話「なんか出た/元気でた」では、FOD公式あらすじに「ちいかわとハチワレの前に虫が出現!?」「ちいかわ号泣!どうして?」とあります。FOD
ここで物語は、単純な「新しい武器を手に入れてパワーアップ」という方向へ進みません。
さすまたを持つことと、恐怖を感じなくなることは別です。
装備が変わっても、心まで一瞬で変わるわけではない。
これは『ちいかわ』の成長描写を理解するうえで、とても大切な点でしょう。
多くの作品では、新しい剣や能力を得ることが成長そのものとして扱われます。
しかし、ちいかわの場合、怖いものは怖いままです。
それでも少しずつ経験する。
失敗したり、泣いたり、友達に助けられたりしながら、また次の場面へ進んでいきます。
さすまたは、強さを与えてくれる魔法の道具ではなく、「まだ怖いけれど向き合おうとしている」状態を目に見える形にした小道具なのだと、私は考えています。

第55話と第212話では、さすまたに何が起きる?
第17~19話が「さすまたとの出会い」を描く一連の話だとすれば、その後のエピソードでは、さすまたが日常的に使われる仕事道具へと変化していきます。
その過程を見るうえで分かりやすいのが、第55話「あみあぶら/うさぎの武器」と第212話「ジャンケン/武器の味」です。Hulu+1
第55話では武器があっても討伐に苦戦する
Hulu公式は第55話「あみあぶら/うさぎの武器」を、「ハチワレ、討伐は脂で苦戦!?/ちいかわとハチワレ、うさぎの武器にびっくり!」と紹介しています。Hulu
この短いあらすじだけでも、二つの重要なことが分かります。
一つは、ハチワレが討伐へ出ていても、いつも順調に勝てるわけではないこと。
もう一つは、うさぎがちいかわ・ハチワレとは異なる印象の武器を持っていることです。
さすまたが登場した初期には、「武器を持つ=少し頼もしくなる」という印象がありました。
しかし第55話まで来ると、武器はもう特別な新品ではありません。
実際の討伐に使い、状況によって苦戦するための道具です。
私はここに、『ちいかわ』が「強さ」を単純化しない面白さを感じます。
装備だけ良ければ勝てるわけではなく、相手や状況によってはうまくいかない。
仕事に慣れてきても失敗する日はある。
その感覚が、討伐という非日常的な行為を妙に現実的なものへ変えています。
また第55話後半は、タイトルそのものが「うさぎの武器」です。
2026年のZoff公式資料では、うさぎの武器を「討伐棒」とし、手書きのマークまでデザイン要素として採用しています。株式会社インターメスティック | INTERMESTIC INC.
ちいかわとハチワレが「おそろい」をきっかけに似た武器を持つ一方、うさぎは独自性の強い武器を使う。
この差は、台詞で性格を説明しなくても、三人の関係性を目で理解させてくれます。
第212話「武器の味」では汚れが物語になる
そして、第212話「ジャンケン/武器の味」。
Hulu、FOD、TVerの公式あらすじはいずれも、ハチワレがさすまたの汚れを気にしていることを紹介しています。Hulu+2TVer+2
私は、この「汚れ」という非常に小さな描写こそ、さすまたを象徴的な持ち物へ変えた要素だと思っています。
第17話の時点で、ちいかわにとってさすまたは、友達の家で初めて意識する武器でした。
第18話ではおそろいの喜びが生まれます。
ところが第212話では、もう新品ではありません。
使えば汚れるほど長い時間、持ち続けてきたのです。
大きな作品では、キャラクターの成長を示すために「○年後」と表示したり、外見を大きく変えたりすることがあります。
『ちいかわ』は、必ずしもそうしません。
道具についた汚れだけで、過ぎた時間を感じさせる。
ここが実に繊細です。
私たち自身も、毎日使う鞄や文房具、仕事道具には少しずつ傷がつきます。
買った日の美しさは失われても、その代わりに「自分の物らしさ」が生まれていく。
さすまたの汚れが気になるというエピソードは、武器の状態を描いているだけでなく、ハチワレがその道具と長い時間を過ごしてきたことを示しているのです。
うさぎの討伐棒やラッコの剣とは何が違う?
ちいかわとハチワレのさすまたが面白いのは、それ単体のデザインだけではありません。
うさぎの討伐棒やラッコの剣と並べたとき、それぞれのキャラクターの立場や性格が武器に映る点にあります。
うさぎの武器は、近年の公式商品では明確に「討伐棒」と呼ばれています。
ちいかわパークの公式商品にも「ネックレス(討伐棒 うさぎ)」があり、Zoffの2026年コレクションでは「うさぎ愛用!討伐棒」として、本人の手書きマークを含めてデザインされています。ちいかわマーケット+1
対するちいかわのZoffモデルは「ちいかわのさすまたで討伐!」。
同じコラボレーションの中で名称を分けているため、現在の公式なキャラクターモチーフを理解する資料としては非常に分かりやすい例です。株式会社インターメスティック | INTERMESTIC INC.
この違いを私は、三人の性格の違いを示す「視覚的な文法」のようなものだと考えています。
ちいかわとハチワレには、色違いのおそろい。
うさぎには、別形状の個性的な武器。
同じ場所で過ごす友達でありながら、完全に同じではない三人の距離感が、持ち物にも表れているのです。
さらに比較したいのがラッコです。
ラッコは剣を扱うキャラクターとして描かれ、ちいかわやハチワレとは違った熟練者の印象を持っています。
この「さすまた」と「剣」の対比は、2026年7月24日公開の『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』で一段とはっきりしました。同作は『ちいかわ』初の映画作品で、原作・脚本をナガノさん、監督を及川啓さんが担当しています。『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』公式サイト
公開日に解禁された本編場面カットでは、ちいかわが普段のさすまたではなくラッコの剣を携え、ハチワレがさすまたとラッコの剣を使う姿が紹介されました。めざましmedia+1
これは、さすまたを考えるうえで非常に興味深い場面です。
なぜなら、「いつものさすまたではない」と説明するだけで特別感が生まれるほど、さすまたがすでにちいかわの通常装備として認識されているからです。
普段から何を持つ人物なのかが定着していなければ、別の武器を持っても意味は生まれません。
ラッコの剣を構えるちいかわが印象的なのは、長年「ちいかわ=さすまた」という視覚的な記憶が積み上がっているからでしょう。
さらに映画の90秒予告では、島民からさすまたを渡されて困惑するちいかわの姿も紹介されていました。めざましmedia
つまり劇場版では、さすまたを単純に捨てて別武器へ乗り換えたわけではありません。
通常装備としてのさすまたを観客に再認識させたうえで、剣を手にする場面との差を作っている。
私はこの演出を、長期シリーズだから成立する「小道具による人物紹介」だと感じます。

ちいかわのさすまたグッズはなぜ多い?公式では18商品を確認
物語の中で定着したさすまたは、現在ではグッズの一モチーフとしても大きな存在感を持っています。
2026年8月13日時点で、ちいかわマーケット公式の「さすまた」コレクションには18商品が表示されています。ここでいう18商品は検索カテゴリ全体の掲載件数であり、「さすまたそのものが18種類存在する」という意味ではありません。ちいかわマーケット
この点は検索時に混同しやすいため、区別しておきたいところです。
「さすまたは何種類?」という質問には、キャラクターが使う武器の種類を知りたい場合と、グッズが何種類販売されているのか知りたい場合の二つがあります。
武器として整理するなら、代表的なのはちいかわ用・ハチワレ用の2系統。
一方、商品数では公式コレクションに18商品が掲載されています。ちいかわマーケット
代表的なグッズには、次のようなものがあります。
- ソフトさすまた(ちいかわ/ハチワレ)各税込880円
- さすまたペン(ハチワレ)税込1,100円
- ちいかわレストラン さすまた風フォーク(ちいかわ/ハチワレ)各税込1,540円
- ちいかわパーク ネックレス(さすまた ハチワレ)税込1,870円
- まじかるちいかわ ハチワレのさすまたステッキ 税込4,950円
価格・販売状況は2026年8月13日の確認時点です。在庫や価格は今後変わる可能性があるため、購入する場合は公式ショップで最新情報を確認してください。ちいかわマーケット+3ちいかわマーケット+3ちいかわマーケット+3
興味深いのは、同じ形がまったく異なる用途の商品へ変換されていることです。
「さすまた風フォーク」は、ちいかわレストランの店舗で提供されるメニューと結びついた商品で、ちいかわ版は「虫(緑)討伐アイスデザート」、ハチワレ版は「ハチワレ討伐成功!ドライカレーオムライス」の提供時に使用されると公式説明にあります。ちいかわマーケット+1
戦うための道具が、食事を楽しむためのフォークになる。
この発想は、怖さとかわいらしさ、討伐と食事が常に近くにある『ちいかわ』の世界観そのものです。
「まじかるちいかわ」では、さらにさすまたが魔法のステッキへ変化しています。
公式商品の「ハチワレのさすまたステッキ」は約高さ200×幅80×奥行35mmで、変身ミュージックのほか、魔法の呪文やキャラクターのセリフなど15種類を収録しています。ちいかわマーケット
なぜ、ここまで応用できるのでしょうか。
私は理由の一つが、シルエットだけで判別できる強さにあると考えています。
二股になった先端。
細長い柄。
そしてキャラクターに対応した色。
顔を大きく描かなくても、「あのさすまただ」と気づきやすい。
小道具として識別力が高いからこそ、ペン、フォーク、アクセサリー、ステッキへ形を変えても元のモチーフが失われません。
つまり、グッズが増えたからさすまたが有名になったというより、物語の記憶と造形上の分かりやすさを両方持っていたため、商品へ展開しやすかったと見るほうが自然でしょう。
考察:ちいかわのさすまたが表しているのは「強さ」ではなく時間
ここからは、長年アニメ作品を見続け、校正者として言葉と場面の配置を細かく確認してきた一視聴者としての私見です。
私は、ちいかわのさすまたを単なる「かわいいキャラクターが持つ意外な武器」と見るだけでは、この小道具の面白さを十分に味わえないと考えています。
さすまたが映しているのは、完成された強さではありません。
強くなろうとしながら過ぎていく時間そのものです。
第17話では、ちいかわはハチワレの家で武器を知ります。Hulu
第18話では、「おそろいの武器」を持つ側になります。FOD
第19話では、実際に危険な存在が現れ、武器を手にしただけですべてが解決するわけではないことが示されます。FOD
第55話まで来ると、ハチワレは実際の討伐で苦戦します。Hulu
そして第212話では、ハチワレが長く使ったさすまたの「汚れ」を気にするところまで時間が進みます。Hulu+1
この順序で見返すと、同じ小道具の意味が変化していることが分かります。
最初は「友達が持っている格好いい物」。
次は「おそろいで持てた物」。
やがて「実際に使う仕事道具」。
そして最後には「汚れるほど使った物」。
さすまたそのものがレベルアップするわけではありません。
けれど、その周囲に経験が積み重なっていきます。
ここに、私は『ちいかわ』独特の成長表現を見るのです。
ちいかわは、一度怖い思いを乗り越えたからといって、その後ずっと勇敢になる人物としては描かれていません。
怖いときは怖い。
不安にもなる。
うまく動けないこともある。
それでも、昨日とは少し違うことができる日があります。
この「一歩進んだら、もう後戻りしない」という直線的な成長ではないところが、大人になってから見ると妙に心に残ります。
現実の私たちも、一つ仕事を覚えたからといって、二度と失敗しなくなるわけではありません。
勇気を出せた翌日に、また怖くなることもあります。
成長はきれいな右肩上がりではなく、前へ進んだり立ち止まったりしながら続いていくものです。
だから私は、第212話の「さすまたの汚れ」という描写に価値を感じます。
能力値は画面に表示されません。
「以前より○ポイント強くなった」と説明されるわけでもありません。
ただ、道具が汚れている。
それだけで、「この武器を持って過ごした時間がある」と分かるのです。
もう一つ、さすまたを考える際に忘れたくないのが「おそろい」という関係です。
ちいかわとハチワレの武器は、完全に同じ色ではありません。
同じ形を共有しながら、自分の色を持っています。
これは二人の友情を表す小道具として、とてもよくできています。
同じだから仲良しなのではない。
違う色のまま、同じものを持てる。
私はこの構図が、二人の関係性そのものに重なって見えます。
ハチワレにはハチワレの積極性があり、ちいかわにはちいかわの怖がり方があります。
片方がもう片方と同じ性格になることを、作品は友情の完成形としていません。
性格が違っても、一緒に行動する。
同じ武器を持っていても、同じように戦えるとは限らない。
その不揃いさを残したまま「おそろい」でいられるところに、『ちいかわ』の優しさがあります。
さらに映画では、普段のさすまたからラッコの剣へと持ち替えるちいかわや、さすまたと剣を使うハチワレの姿まで描かれました。めざましmedia+1
これは、さすまたの物語が次の段階へ進んだことを示しているように私には思えます。
別の武器を持つことが特別な意味を持つのは、「いつもの武器」が成立した後だけです。
第17話で初めて見た珍しい道具だったさすまたは、長い物語を経て「ちいかわとハチワレならこれ」という基準点になりました。
その基準があるから、映画で剣を持つと変化が際立つ。
つまり、さすまたはもう単なる装備品ではありません。
キャラクターがこれまで過ごしてきた時間を観客に思い出させる記号になっているのです。
私はここに、長期作品ならではの小道具演出の美しさを感じます。
派手な説明を加えなくても、一本の道具が画面にあるだけで、過去の出来事が静かによみがえる。
ハチワレの家で初めて見たとき。
おそろいになったとき。
怖くてうまくいかなかったとき。
討伐で苦戦したとき。
汚れがつくまで使ったとき。
それらの時間が、さすまたの輪郭に重なって見えるのです。
まとめ
ちいかわのさすまたについて現在の公式商品やコラボ資料を基準に整理すると、代表的なのは、ちいかわ用とハチワレ用の2系統です。
ちいかわはピンク系、ハチワレはブルー系の色合いで、公式マーケットでも「ソフトさすまた」や「さすまた風フォーク」などが二人それぞれの商品として展開されています。ちいかわマーケット+2ちいかわマーケット+2
うさぎの武器は、現在の公式商品や2026年のZoff資料では「討伐棒」と表記されています。一方、過去にはハチワレの商品名にも「討伐棒」が使われた例があるため、呼称は媒体や商品によって多少揺れている点には注意が必要です。ちいかわマーケット+2ちいかわマーケット+2
アニメで最初に押さえておきたいのは、第17話「ガーン/さすまた」、第18話「草むしり/おそろい」、第19話「なんか出た/元気でた」の3話です。ハチワレの武器との出会いから、おそろいの武器を持つ喜び、実際の危険に向き合うところまでが一続きで描かれています。Hulu+2FOD+2
さらに第55話では討伐での苦戦、第212話では使い込んださすまたの汚れが描かれ、一本の道具に経験が蓄積していくことが分かります。Hulu+1
そして2026年7月24日公開の『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』では、ちいかわがラッコの剣を持ち、ハチワレがさすまたと剣を使う場面も登場しました。普段と違う武器を持つ姿が印象的に映るのは、それだけ「いつものさすまた」が定着しているからでしょう。『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』公式サイト+1
私には、ちいかわのさすまたは「強い者の証し」ではなく、怖がりながらも何度も日常へ戻り、また一歩進んできた時間の証しに見えます。
新品だった道具が使い込まれ、友達とおそろいになり、ときには別の武器を手にする。
そうした変化を意識して見返すと、『ちいかわ』という作品が成長をどれほど細やかに描いているのか、一本のさすまたからも見えてきます。
よくある質問
ちいかわのさすまたは何種類ありますか?
キャラクターが使う代表的なさすまたとして整理するなら、ちいかわ用とハチワレ用の2系統と考えるのが分かりやすいでしょう。
公式ショップでは両者の「ソフトさすまた」や「さすまた風フォーク」がそれぞれ商品化されています。なお、公式ショップの「さすまた」カテゴリに表示される18商品はグッズの掲載件数であり、作中に18種類のさすまたが存在するという意味ではありません。ちいかわマーケット+1
ちいかわのさすまたはアニメ何話に出ますか?
最初に見るなら、第17話「ガーン/さすまた」→第18話「草むしり/おそろい」→第19話「なんか出た/元気でた」の順がおすすめです。
第17話でちいかわがハチワレの家の武器を発見し、第18話では「おそろいの武器」を披露。第19話では二人の前に実際の危険が現れるため、3話を続けて見ると、さすまたを持つ意味の変化がよく分かります。Hulu+2FOD+2
うさぎの武器もさすまたですか?
現在の公式商品や2026年のZoffコラボ資料では、うさぎの代表的な武器は「討伐棒」と表記されています。
Zoffの公式資料でも、ちいかわは「さすまた」、うさぎは「討伐棒」をモチーフにした別モデルとして明確に紹介されています。株式会社インターメスティック | INTERMESTIC INC.
ただし過去の商品ではハチワレの武器に「討伐棒」という名称が使われた例もあるため、作品関連の呼称には多少の揺れがあります。「二股型のちいかわ・ハチワレ=さすまた、うさぎの独自形状の武器=討伐棒」と整理しておくと、現在の公式展開を理解しやすいでしょう。ちいかわマーケット
執筆:篠原千鶴(アニメ愛好家・フリーランス校正者)

