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『ヤニねこ』EDを解説|エンディングの楽曲と映像の見どころは?

夕暮れの青い空と古びたアパートを背景に白い煙が漂う『ヤニねこ』のエンディングを思わせる風景 音楽・グッズ

『ヤニねこ』EDは、ネクライトーキーの書き下ろし曲「煙とブルー」です。先行配信は2026年7月1日に始まりました。

ノンクレジットED映像は7月10日に公開。作詞・作曲の朝日さんが以前から原作ファンで、2024年10月には主題歌を担当したい意向をSNSで発信していたことが、今回の起用につながっています。日本コロムビア公式サイト+1

『ヤニねこ』ED「煙とブルー」とは?配信日・基本情報を整理

『ヤニねこ』のエンディングテーマは、5人組ロックバンド・ネクライトーキーの「煙とブルー」です。

作詞・作曲はギターの朝日さん、編曲はネクライトーキー。ED担当は2026年5月31日、オープニングテーマの忘れらんねえよ「なんもねえ」とあわせてTVアニメ公式から発表されました。TVアニメ『ヤニねこ』公式サイト+1

基本情報は次の通りです。

  • EDテーマ:ネクライトーキー「煙とブルー」
  • 作詞・作曲:朝日
  • 編曲:ネクライトーキー
  • ED担当発表:2026年5月31日
  • 先行配信:2026年7月1日
  • TVアニメ放送開始:2026年7月2日
  • 「煙とブルー」MV公開:2026年7月9日
  • ノンクレジットED映像公開:2026年7月10日
  • デジタルEP『煙とブルー e.p.』配信:2026年8月5日

日本コロムビアは6月24日、「煙とブルー」をアニメ放送開始前日の7月1日に先行配信すると発表しました。『ヤニねこ』自体は7月2日からTOKYO MX、BS11などで放送されています。日本コロムビア公式サイト+1

8月5日には配信限定のデジタルEP『煙とブルー e.p.』もリリースされました。

収録曲は「煙とブルー」「エレキの気持ち」「風がただ吹いている」「余計なこと」の4曲です。「煙とブルー」だけを単発のアニメタイアップ曲として切り離さず、現在のネクライトーキーを示すEPの表題曲に据えている点も見逃せません。日本コロムビア公式サイト+1

ここで混同しやすいのが、7月9日のミュージックビデオと、7月10日のアニメ版ノンクレジットEDは別の映像だという点です。

日本コロムビアは7月9日にネクライトーキー自身の「煙とブルー」MV公開を告知。一方、TVアニメ『ヤニねこ』のノンクレジットED映像は翌7月10日に公開されています。日本コロムビア公式サイト+1

さらに本編では、第1話から現在知られているアニメーションEDが流れたわけではありません。

第1話は黒い背景にスタッフ名が表示される、映画のエンドロールを思わせる構成でした。第2話からアニメーションによるEDが使われています。ABEMA TIMES

この一週分の「溜め」は意外に重要です。

作品を初めて見た視聴者は、第1話ではまず『ヤニねこ』本編そのものの強烈な空気を受け止めることになります。そのうえで第2話から「煙とブルー」の映像が加わるため、EDが単なる番組の締めではなく、キャラクターの日常を別角度から眺める時間として印象に残りやすくなっています。

なお、原作はにゃんにゃんファクトリーによる漫画で、講談社「ヤングマガジン」連載作品です。

TVアニメは木村拓さんが監督、あおしまたかしさんが脚本、松浦力さんがキャラクターデザインを担当し、バイブリーアニメーションスタジオがアニメーション制作を手掛けています。TVアニメ『ヤニねこ』公式サイト


なぜネクライトーキーが『ヤニねこ』EDを担当した?2024年の投稿から起用まで

ネクライトーキー起用の大きな理由は、朝日さんが以前から『ヤニねこ』の原作ファンだったことです。

単に制作側が作品に合いそうなロックバンドを探し、後から依頼したというだけの経緯ではありません。

2026年5月31日に日本コロムビアが発表したプレスリリースでは、朝日さんが過去に「いつか『ヤニねこ』がアニメ化されたら主題歌を担当したい」という趣旨のSNS投稿をしていたことが、書き下ろしにつながったと説明されています。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES

その投稿時期について、さらに具体的な情報が明らかになったのが2026年8月5日のrockin’on.comのインタビューです。

インタビューでは、朝日さんが2024年10月の時点で『ヤニねこ』の主題歌をやりたいとXに投稿していたことが確認されています。アニメ放送開始より1年半以上前のことです。rockinon.com+1

つまり時系列を整理すると、

2024年10月に朝日さんが原作ファンとして主題歌担当への希望を発信し、2026年5月31日に正式なED担当が発表され、7月1日に楽曲が先行配信されたという流れになります。

この順序には意味があります。

アニメ化の発表後に作品を研究して作られたタイアップ曲と、以前から漫画を読んでいた作り手が、自分の中に蓄積していた作品像を音楽へ置き換えた曲とでは、出発点が異なるからです。

TVアニメ公式サイトで公開された朝日さんのコメントにも、その距離の近さが表れています。

朝日さんは『ヤニねこ』について、鋭い下品さの中に郷愁があることや、人情、痛み、優しさ、群像劇といった要素に触れています。また、以前から原作者側の作品を読んでおり、主題歌を担当できることへの喜びも語りました。TVアニメ『ヤニねこ』公式サイト+1

ここで注目したいのは、朝日さんが作品を「煙草を吸う駄目な猫の漫画」とだけ捉えていないことです。

2026年8月5日のインタビューでは、登場人物が増え、それぞれの生活や関係が交差していく群像劇としての面白さを『ヤニねこ』の魅力として挙げています。夢を追っている人物も、仕事に追われる人物も、うまくいっていない人物もいる。それでも、それぞれが面白おかしく生きているところに惹かれているという趣旨です。rockinon.com

この発言を踏まえると、「煙とブルー」はヤニねこ一人だけのキャラクターソングとは少し違って聞こえてきます。

作品世界にいる、どうにも格好よく生きられない人々をまとめて包むような曲として作られている、と考えるほうが自然でしょう。

筆者としては、ここが今回のタイアップで最も重要な点だと考えています。

作品名に合わせて「煙」という単語を入れたから相性がよいのではありません。

作曲者が原作のどこを面白いと思っているのか、その解釈が制作以前から育っていた。

だからこそ、楽曲が作品の表面的な記号だけで終わらないのです。


『ヤニねこ』ノンクレジットED映像の見どころは?煙草より「吸ったあと」に注目

『ヤニねこ』のノンクレジットED映像で注目したいのは、煙草を吸う瞬間そのもの以上に、吸い殻や灰皿など「行為のあとに残ったもの」が繰り返し映されることです。

約1分30秒の公開映像は、玄関付近に残る吸い殻から始まり、煙草や生活用品を断続的に見せ、途中では大量の吸い殻が入った灰皿を大きく印象付けます。

その後、後半へ進むにつれて煙草の物量だけを見せる構成から離れ、人物と楽曲の余韻へ重心を戻していきます。

この順序を意識すると、EDが単なる「煙草だらけの面白映像」ではないことが分かります。

冒頭の玄関は、人物を出す前に暮らしを説明する

冒頭でまず目につくのは、玄関付近に残された吸い殻です。

アニメイトタイムズ編集部による2026年8月の独自集計では、この部分は「6本?」と数えられています。疑問符が付いている通り公式な確定本数ではありませんが、人物の顔より先に生活の痕跡が目へ入るという構成自体が重要です。Yahoo!ニュース+1

普通のキャラクターEDなら、まず主人公を魅力的に映し、その表情やポーズで作品の余韻を作ることもできます。

しかし『ヤニねこ』では、部屋や玄関に何が残っているかを先に見せる。

「この人物はどんな生活をしているのか」という情報を、説明台詞ではなく物の配置で伝えているのです。

これは筆者がこのEDで特に面白いと感じるところです。

キャラクターの性格を直接説明せず、散らかった生活環境を人物描写として利用しているからです。

灰皿に集中する約30本が、画面外の時間まで想像させる

アニメイトタイムズの独自集計では、ED映像に登場する煙草・吸い殻は「50本超」とされています。

内訳は、玄関が約6本、イントロ3本、Aメロ9本、灰皿の場面で視認できる範囲に約30本、Bメロ2本、サビ以降2本です。公式発表ではなく、媒体側が映像を確認して数えた数字であることには注意が必要です。Yahoo!ニュース+1

ここで本当に興味深いのは、「50本を超えている」という総数ではありません。

最も多くの吸い殻が、一つの灰皿に集中していることです。

一本ずつ吸う場面を30回映す必要はありません。

吸い終わったものが山のように溜まった灰皿を一度見せれば、その画面に映っていない時間にも同じ行為が何度も続いていたことを、視聴者は想像できます。

※画像はAIによるイメージ

この灰皿は、言い換えれば「省略された時間」の表現です。

本編がヤニねこの現在進行形の行動を笑いへ変える場所だとすれば、EDはその行動が一日の終わりに何を残したのかを見る場所になっています。

以前の記事では「生活の痕跡」という言葉を何度も使いたくなるほど印象的な特徴でしたが、改めて映像構造として整理すると、重要なのは本数ではなく、本数の偏りです。

煙草が均等に50本登場するのではなく、大量の吸い殻を一か所へ集約する。

そのため、一本一本のギャグより「この暮らしがずっと続いている」という時間感覚が強く残ります。

後半で煙草の量が減るから、キャラクターへ視線が戻る

独自集計ではBメロが2本、サビ以降も2本となっており、前半や灰皿の場面に比べると、後半の煙草の本数は明確に少なくなります。アニメイトタイムズ

これも映像の整理として理にかなっています。

前半ですでに「どのような生活を送っている人物なのか」は十分伝わっているため、後半まで同じ物量で煙草を押し続ける必要がありません。

そこで視線を人物へ戻すことで、「生活のひどさ」だけではなく、その生活をしているキャラクターそのものへ余韻を残せるのです。

私は、この切り替えによってEDが喫煙描写の羅列に終わらず、キャラクターEDとして成立していると考えています。


「煙とブルー」はどんな曲?テンポ・歌声・編曲から読み解く

「煙とブルー」は、速すぎないテンポとポップな音色を持ちながら、ロックバンドとしての重心を残した曲です。

この特徴については、メンバー自身が2026年8月のインタビューでかなり具体的に語っています。

rockin’on.comのインタビューで、ドラムのカズマ・タケイさんは、最初のデモを聴いた際について、テンポはそれほど速くない一方でノリがよく、激しく押し続けるタイプではないと説明しています。rockinon.com

これはアニメEDとして考えると非常に興味深い性格です。

本編で強いギャグや乱れた生活描写を見た直後に、さらに速度と刺激を上げて終わるのではない。

かといって、完全なバラードへ落として感傷的にするわけでもありません。

前には進むが、視聴者を急かさない。

その中間に「煙とブルー」があります。

『ヤニねこ』の登場人物たちも、立派な目標へ一直線に走っているわけではありません。それでも時間は止まらず、次の日は来る。

そうした作品の時間感覚と、曲の押し付けすぎない推進力はよく似ています。

さらに「音楽と人.com」が2026年8月6日に公開したもっささんのインタビューでは、「煙とブルー」や「エレキの気持ち」について、シンセサイザーのポップな音を使いつつ、それだけに頼らず、ロックバンドとしての基盤があるという趣旨の説明がされています。音楽と人

もっささんは近年の朝日さんの楽曲について、歌のレンジが以前より少し低くなり、落ち着いた声を使う場面が増えているとも話しています。音楽と人

この「低め」「落ち着き」という要素も、『ヤニねこ』のEDにはよく合います。

本編の勢いをそのまま音楽で倍増させるのではなく、一段温度を下げる。

ただし、シンセサイザーの明るさやバンドのリズムがあるため、暗い余韻だけを残すわけでもありません。

筆者には、この沈み切らないブルーこそ曲名と作品の関係を考えるうえで大切に思えます。

「ブルー」と聞くと憂鬱さを連想しやすいものですが、この曲には「すべてが嫌になって動けない」という静止感より、うまくいかない日常を抱えたまま少し先へ進む感触があります。

朝日さん自身も、『ヤニねこ』には何もかも順調な人物ばかりがいるわけではない、それでも皆が面白おかしく生きているところが気持ちよいという趣旨を語っています。rockinon.com

その視点と、楽曲の自然体のテンポはよく重なります。

※画像はAIによるイメージ

『ヤニねこ』ED「煙とブルー」はなぜ印象に残る?OPとの違いから考察

ここからは、アニメ作品を継続して見てきた筆者としての考察です。

私は「煙とブルー」が『ヤニねこ』に合う最大の理由を、キャラクターを急に美化せず、それでも笑いの対象だけにはしないことだと考えています。

『ヤニねこ』の主人公は、生活力が高く模範的な人物ではありません。

本編はむしろ、だらしなさや周囲への迷惑まで含めて笑いに変える作品です。公式側も本作を「獣人ハートフルコメディ」として紹介しています。TVアニメ『ヤニねこ』公式サイト

こうした作品で、EDに入った瞬間だけ主人公を悲劇的で美しい人物として扱えば、本編との間に段差が生まれます。

反対に、最後まで同じ調子でギャグを重ねれば、人物を別の角度から眺め直す余白は生まれません。

「煙とブルー」は、そのどちらにも寄り切りません。

吸い殻の詰まった灰皿も、汚れた暮らしも消さない。

その一方で、楽曲はキャラクターを突き放して笑う方向へは進まない。

この距離の取り方が絶妙です。

OP「なんもねえ」が作品を広げ、ED「煙とブルー」は日常へ戻す

『ヤニねこ』のOPテーマは、忘れらんねえよの「なんもねえ」です。

OP映像については、名作映画を思わせるさまざまなオマージュが盛り込まれていることが紹介されています。一方、EDについてアニメイトタイムズは、歌詞とキャラクターが結び付いた映像として触れています。Yahoo!ニュース

この対比は、作品の入口と出口を考えると分かりやすいでしょう。

OPは映画的な引用や大きな遊びを通じて、『ヤニねこ』を作品外の文化へ開いていく。

EDは玄関、灰皿、煙草、登場人物という、彼らが実際に暮らしている場所へ戻ってくる。

OPが世界を外へ広げるなら、EDは一話の最後に部屋へ帰ってくる。

この役割分担によって、本編の騒がしさだけで30分が終わらず、最後に少し違う速度でキャラクターを眺められます。

「群像劇」という朝日さんの視点は、話数が進むほど効いてくる

もう一つ、今後の見方として注目したいのが朝日さんの「群像劇」という言葉です。

2026年8月のインタビューで朝日さんは、原作では登場人物が増え、それぞれの関係が交差することで群像劇としての面白さが強くなっていると説明しています。

そしてアニメが続けば、「煙とブルー」がより作品へ馴染んでいくのではないかという見通しも語っています。rockinon.com

私は、この発言がEDの寿命を長くしていると感じます。

放送序盤では、まず「ヤニねこの生活を歌った曲」として聞こえるかもしれません。

しかしヤクねこ、ハメねこ、カンサイねこ、アルねこなど周囲の人物を知るほど、「うまくいかないまま暮らしている人々」という曲の受け皿が広がっていきます。

つまり、このEDは初回ですべての意味が完成するタイプではありません。

キャラクターを知るほど、同じ約1分30秒の見え方が変わる。

ここに「煙とブルー」の強さがあります。

原作を以前から読んでいた朝日さんが、主人公一人の奇行ではなく作品全体の群像性を見ていたからこそ、物語が進んでも曲の意味が狭くならないのだと考えられます。


まとめ|『ヤニねこ』ED「煙とブルー」は原作愛から生まれた一曲

『ヤニねこ』のEDテーマは、ネクライトーキーの「煙とブルー」です。作詞・作曲は朝日さん、編曲はネクライトーキーが担当し、2026年7月1日に先行配信されました。日本コロムビア公式サイト+1

7月9日にはネクライトーキーのMV、7月10日にはTVアニメのノンクレジットED映像が公開されています。8月5日には「煙とブルー」を含む4曲入りデジタルEP『煙とブルー e.p.』もリリースされました。日本コロムビア公式サイト+2アニメイトタイムズ+2

起用の背景にあるのは、朝日さんが以前から原作を愛読していたことです。2024年10月には主題歌を担当したい意向をSNSで発信しており、その思いが実際の書き下ろしにつながりました。プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES+1

ED映像では、煙草そのもの以上に玄関の吸い殻や灰皿など、行為のあとに残されたものが印象的に使われています。

アニメイトタイムズの独自集計では煙草・吸い殻は50本超ですが、筆者がより重要だと考えるのは、約30本が灰皿の一場面に集中しているという「偏り」です。そこには、映像に映されなかった時間まで想像させる働きがあります。アニメイトタイムズ

本編では、キャラクターが今まさに何をやらかしているのかを見て笑う。

EDでは、その一日が終わったあとに何が残り、どんな人物たちがそこで暮らしているのかを眺める。

「煙とブルー」が印象に残るのは、この視点の切り替えがあるからでしょう。

登場人物を立派に見せるわけでも、乱れた生活そのものを美化するわけでもありません。

それでも、どうしようもない日々を送る人物たちにも続いていく時間があり、人との関係があり、次の日があります。

『ヤニねこ』ED「煙とブルー」は、本編で笑ったキャラクターたちを、一話の最後でもう一度「生活している存在」として見直させるエンディングだと、私は考えています。


よくある質問

『ヤニねこ』のED曲は誰が歌っている?

ネクライトーキーが歌う「煙とブルー」です。作詞・作曲は朝日さん、編曲はネクライトーキーで、2026年5月31日にTVアニメ公式からEDテーマとして発表されました。TVアニメ『ヤニねこ』公式サイト+1

「煙とブルー」はいつ配信された?

「煙とブルー」は2026年7月1日に先行配信されました。4曲入りデジタルEP『煙とブルー e.p.』は同年8月5日にリリースされています。日本コロムビア公式サイト+1

『ヤニねこ』のノンクレジットED映像はいつ公開された?

ノンクレジットED映像は2026年7月10日に公開されました。第1話では黒背景を使ったエンドロール風のクレジットが採用され、第2話からアニメーションEDが使われています。アニメイトタイムズ+1

執筆:篠原千鶴