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ちいかわのうさぎ役声優を解説!独特なセリフと声の魅力とは

『ちいかわ』のうさぎが「ヤハ」と声を上げて元気よく跳び、小澤亜李の多彩な演技を象徴する場面 アニメ解説

アニメ『ちいかわ』でうさぎの声優を務めるのは小澤亜李さんで、短い声と動作を結ぶ演技が魅力です。

「ヤハ」「ウララ」には固定された意味がありません。しかし第1話、第6話、第120話、第148話を見比べると、同じような掛け声でも、登場の勢い、相手との距離、発声後の動きによって役割が変わっていることが分かります。

『ちいかわ』うさぎの声優は小澤亜李

アニメ『ちいかわ』で、うさぎの声優を担当しているのは小澤亜李(おざわ・あり)さんです。アニメ『ちいかわ』公式サイトのスタッフ&キャスト欄には、ちいかわ役の青木遥さん、ハチワレ役の田中誠人さんと並び、うさぎ役として小澤さんの名前が掲載されています。

原作は、イラストレーターのナガノさんによる漫画『ちいかわ なんか小さくてかわいいやつ』です。アニメーション制作は動画工房、監督は松村樹里亜さん、音響監督は土屋雅紀さん、音楽はトクマルシューゴさんが担当しています。

テレビアニメの第1話は、2022年4月4日午前7時40分ごろ、フジテレビ系列『めざましテレビ』内で放送されました。この日時は、2022年3月31日に掲載されたアニメ公式の放送日程案内で確認できます。

うさぎは、公式サイトのキャラクター紹介でも「ヤハ」「ウララ」と表される、自由奔放な人物です。一般的な文章で会話することは少なく、「ハァ?」「フゥン」「プルャ」などに聞こえる短い発声と行動で意思を示します。

そのため、うさぎ役には、台詞の意味を明瞭に伝える技術とは異なる難しさがあります。発音の正しさだけではなく、声が出る前の呼吸、音の立ち上がり、伸ばし方、切り方まで使い、感情と行動を一度に届けなければならないからです。

うさぎが物語の途中へ飛び込んでくると、穏やかだった場面が急に動き始めます。小澤さんの声は、単に騒がしさを加えるのではなく、展開が切り替わる合図として機能しているのです。


「ヤハ」「ウララ」の演技は話数でどう違う?

うさぎの掛け声は、文字だけを抜き出すと似ています。しかし具体的な場面を比べると、声が担っている役割には明確な違いがあります。

話数・題名 代表的な発声 発声前後の行動 筆者が感じる演技上の役割
第1話「かためのプリン/ホットケーキ」 「キャハッ、キャハハハッ」 大きなプリンへ走り、上ではしゃぐ 考えるより先に身体が動く人物だと示す
第6話「ともだち/ドラ焼き」 「ヤアアッハ」「イイイヤァーハァ」 草原を走り回り、ちいかわとハチワレの前へ出る 挨拶と自己紹介を一つの声で成立させる
第120話「花かんむり/またね」 「ヤァァハァァァッ」 草むらから現れ、花冠をかぶって跳び回る 静かな場面へ不意打ちの可笑しさを加える
第148話「パジャマパーティーズ⑤」 「ウ・ウ・ラ・ラ・ウラ」 歌をまねながら、切れのある動きを見せる 掛け声を音楽と身体表現へ発展させる

表のうち、話数、題名、発声、画面上の行動は各エピソードで確認できる内容です。一方、「演技上の役割」は、それらを基にした筆者の解釈であり、公式に示された設定ではありません。

この区別は大切です。「高い声だから喜び」「低い声だから怒り」と機械的に決めるのではなく、誰に向けた声なのか、直前に何が起きたのか、発声後にどう動いたのかを一つのまとまりとして見る必要があります。

うさぎの声は単独で意味を完成させるのではなく、映像と結び付いたときに初めて一つの台詞になります。いわば、声が動作へ付けられた効果音でありながら、同時に人物の感情を伝える言葉にもなっているのです。


第1話と第6話に見る「登場する声」の違い

第1話「かためのプリン/ホットケーキ」は、うさぎが大きなプリンへ向かって走る場面から始まります。うさぎはプリンの上で「キャハッ、キャハハハッ」と声を上げ、身体を弾ませるようにはしゃぎます。

その後にちいかわが姿を現すため、アニメで最初に画面を大きく動かすのは主人公ではなく、うさぎです。第1話の冒頭から、うさぎが物語へ勢いを持ち込む人物であることが示されています。

さらに、カラメルの付いた身体をちいかわへこすり付けます。ちいかわは最初こそ嫌そうな様子を見せますが、甘い匂いに気付くと、一緒にその匂いを楽しみます。

ここで注目したいのは、「キャハッ」という声のあとに説明が続かない点です。うさぎはプリンを見つけた喜びも、遊びへ誘う意図も言葉では語らず、走る、跳ねる、身体を寄せるという行動で伝えています。

小澤さんの発声は、短く鋭く立ち上がり、笑い声へ連なるように伸びます。筆者には、あらかじめ考えた台詞を話しているというより、身体の動きから自然に声が漏れ出したように聞こえます。

この「身体が先、声がすぐあと」という順序が、うさぎの衝動的な人物像を作っています。声だけを大きくすると意図的な騒がしさに聞こえかねませんが、走る速度や跳躍と発声がそろっているため、演技が画面から浮きません。

第6話「ともだち/ドラ焼き」では、アニメシリーズで初めて、ちいかわ、ハチワレ、うさぎの主要な三人がそろいます。うさぎは「ヤアアッハ」と声を上げながら草原を走り回り、蛇行するような動きで二人の前へやって来ます。

ハチワレは、うさぎを見てちいかわに「友達?」と尋ねます。ちいかわがうれしそうな反応を示したあと、うさぎは二人へ向かって「イイイヤァーハァ」と声を上げます。

この場面では、うさぎは自分の名前も、ちいかわとの関係も説明していません。それでも、ちいかわの表情、ハチワレの問い、うさぎの接近によって、三人の関係が視聴者へ伝わります。

第1話の発声が、目の前のプリンに対する純粋な興奮だとすれば、第6話の声は、明確に相手へ向けられています。音を長く引き伸ばしながら二人の前へ進むため、掛け声が登場の合図であると同時に、うさぎなりの挨拶にも聞こえるのです。

私は、この第6話がうさぎの声を理解するうえで特に重要だと考えます。短い声でも、相手の視線と間を受けて発すれば、呼び掛けや返答として成立することを示しているからです。

※画像はAIによるイメージ

第120話と第148話で分かる「ヤハ」「ウララ」の広がり

第120話「花かんむり/またね」の前半では、ちいかわとハチワレが草原で花冠を作ります。ハチワレが先に完成させ、作業が遅れているちいかわへ、焦らなくてよいと声を掛ける穏やかな場面です。

そこへ、うさぎが突然草むらから飛び出します。うさぎは二人の作った花冠を頭に付け、「ヤァァハァァァッ」と声を上げながら、ご機嫌な様子で跳び回ります。

この一連の出来事は、第120話を紹介したABEMA TIMESの記事でも、発声と行動を含めて確認できます。静かな花冠作りの途中へ、うさぎが予告なく入ってくることが笑いの核になっています。

重要なのは、うさぎが花冠を見つけた瞬間から、かぶって跳び回るまでの展開が速いことです。小澤さんの声も、状況を確かめるような間をほとんど置かず、草むらから姿を現す勢いに連続して始まります。

第6話の「ヤアアッハ」は二人へ向けた挨拶のように聞こえましたが、第120話の「ヤァァハァァァッ」は、花冠を手にした喜びが外へあふれた声として聞こえます。同じ「ヤハ」系の音でも、発声の宛先が異なるのです。

この場面で声の高さだけを取り上げても、演技の面白さは十分に説明できません。草むらから飛び出す不意打ち、花冠をすぐにかぶる迷いのなさ、跳び回る身体の速さが重なって、初めて「うさぎらしいヤハ」になります。

一方、第148話「パジャマパーティーズ⑤」では、ちいかわたちがパジャマパーティーズのまねをしながら草原を進みます。うさぎは「ウ・ウ・ラ・ラ・ウラ」と歌い、切れのある身体の動きを見せます。

ここでは「ウララ」が単発の反応ではなく、一定の拍を持つ歌として使われています。小澤さんは音を均等に並べるのではなく、区切りと勢いを付け、動きに合うリズムを作っています。

第120話では、長く伸びる「ヤァァハァァァッ」が、うさぎ一人の喜びを一気に放出していました。第148話では、短く区切られた「ウ・ウ・ラ・ラ・ウラ」が、仲間と共有する遊びの拍子になっています。

つまり、掛け声の長さは感情の大きさだけを表すものではありません。長音は、跳躍や移動の軌道を一本につなぎ、短く区切られた音は、仲間の動きと足並みを合わせる役割を果たすと考えられます。

この違いは、うさぎが決して周囲と意思疎通できない人物ではないことも示します。一般的な言葉をほとんど使わなくても、相手と同じ遊びへ参加し、リズムを共有することで関係を築いているのです。

※画像はAIによるイメージ

小澤亜李の経歴と、うさぎ役に生きる演技力

小澤亜李さんは東京都出身で、誕生日は8月10日です。アイムエンタープライズの公式プロフィールには、日本ナレーション演技研究所で学んだ経歴のほか、趣味・特技のイラスト、調理師免許と普通自動車免許の資格が掲載されています。

出演作には、『月刊少女野崎くん』の佐倉千代、『がっこうぐらし!』の恵飛須沢胡桃、『ローリング☆ガールズ』の森友望未、『モンスター娘のいる日常』のパピ、『約束のネバーランド』のコニーなどがあります。

佐倉千代のような台詞の多い役では、会話の速度や抑揚を細かく変え、明るさ、戸惑い、勢いを明瞭に表現していました。うさぎ役では、その技術が数音の発声へ圧縮されていると考えられます。

小澤さんは、第11回声優アワードで新人女優賞を受賞しています。声優アワード公式の授賞記録にも、小澤亜李さん、千本木彩花さん、田中美海さんの名前が同部門の受賞者として掲載されています。

小澤さんの公式プロフィールには、キャラクター、吹き替え、ナレーションなど複数種類のボイスサンプルも用意されています。うさぎのような高く勢いのある声だけが、小澤さんの持ち味ではないことが分かります。

むしろ、声質を切り替えられる幅があるからこそ、うさぎの高い声にも細かな差を付けられるのでしょう。元気な発声を毎回同じ型で再現するのではなく、場面に応じて息の量や音の終わらせ方を変える余地が生まれます。

うさぎの演技を観察するときは、次の三段階に分けて見ると違いを捉えやすくなります。

  • 発声前:何を見て、誰へ近づき、どれほど間を置いたか
  • 発声中:音を高く始めたか、伸ばしたか、短く区切ったか
  • 発声後:相手を見たか、跳び続けたか、次の行動へ移ったか

第1話では、プリンへ走る動きが先にあります。第6話では、ちいかわとハチワレへ接近する過程に声が重なります。

第120話では、草むらからの登場と花冠をかぶる行動がほぼ途切れずにつながります。第148話では、仲間と同じ歌をまねる状況の中で、声が一定のリズムを作ります。

このように整理すると、「声が高いから楽しそう」という一般論から一歩進み、どの場面で何を伝えているのかを具体的に説明できます。うさぎの演技は、音程、呼吸、間、視線、動作を別々に評価するのではなく、その連結を見ることが肝心です。


小澤亜李のうさぎ役をどう評価する?

筆者としては、うさぎはアニメ化に際して特に調整の難しい役の一つだったと考えます。漫画を読んだ人の頭の中にはそれぞれ異なる「ヤハ」の響きがあり、具体的な声を付ければ、原作にあった想像の余地を狭める可能性があるからです。

小澤さんの演技は、掛け声の意味を一つに固定していません。「ヤハ」を単純な挨拶、「ウララ」を単純な喜びの言葉と決めず、場面ごとに異なる用途を持たせています。

第6話では対面の挨拶、第120話では突発的な喜び、第148話では仲間と共有する歌になるという変化が、その好例です。意味を説明しすぎない一方で、感情の向きは見失わせません。

さらに、うさぎの声は、ちいかわとハチワレの会話にも影響を与えます。ハチワレは状況や気持ちを言葉で整理し、ちいかわは表情や小さな声で反応することが多い人物です。

そこへ、うさぎの大きく輪郭の明瞭な声が入ると、会話の速度と画面の重心が変わります。第6話のようにハチワレが問い掛ける場面では、うさぎの掛け声が言葉による説明を終わらせ、行動へ切り替える合図になります。

この三者の違いがあるからこそ、短いエピソードの中でも会話が単調になりません。ハチワレが文章、ちいかわが表情、うさぎが動作を主に担い、それぞれ異なる方法で同じ場面へ参加しているように見えます。

校正では、句読点一つの位置によって文章の速度や温度が変わります。私には、うさぎの声における「間」も、句読点に近い役割を担っているように感じられます。

すぐに声を出せば衝動性が強まり、一拍置けば相手の様子をうかがう気配が生まれます。音を長く伸ばせば動作が続いている感覚を支え、短く切れば次の動きへの踏み台になります。

今後のエピソードでも注目したいのは、新しい掛け声が増えるかどうかだけではありません。既に聞き慣れた「ヤハ」や「ウララ」が、危機、遊び、食事、仲間との別れなど、異なる場面でどう変化するかです。

同じ音を別の意味へ変えられることこそ、うさぎ役における小澤さんの強みでしょう。言葉を増やさなくても人物の経験や関係の深まりを示せるため、長く続く作品ほど小さな演技差が積み重なっていきます。


まとめ

アニメ『ちいかわ』で、うさぎの声優を担当しているのは、アイムエンタープライズ所属の小澤亜李さんです。小澤さんは『月刊少女野崎くん』の佐倉千代などを演じ、第11回声優アワード新人女優賞を受賞しています。

第1話ではプリンへ走る喜び、第6話ではちいかわとハチワレへの挨拶、第120話では花冠を手にした興奮、第148話では仲間と歌うリズムが、それぞれ異なる発声で表現されました。

「ヤハ」「ウララ」の意味は、文字だけでは決まりません。発声前の状況、音の伸縮、相手との距離、直後の行動が結び付くことで、初めてうさぎの感情として伝わります。

うさぎの声を改めて聞く際は、音の高さだけでなく、声が出る直前と直後にも注目してみてください。短い掛け声の中に、小澤さんが組み込んだ細かな演技の違いを見つけられるはずです。


よくある質問

『ちいかわ』のうさぎ役の声優は誰ですか?

アイムエンタープライズ所属の小澤亜李さんです。アニメ公式サイトと所属事務所の公式プロフィールの双方で、うさぎ役として確認できます。

うさぎの「ヤハ」「ウララ」に決まった意味はありますか?

公式サイトでは、うさぎを表す声として「ヤハ」「ウララ」が使われています。ただし辞書のように固定された意味が示されているわけではなく、場面、声の調子、表情、行動によって意味合いが変わります。

うさぎの声を確認しやすい代表的な話は?

第1話「かためのプリン/ホットケーキ」、第6話「ともだち/ドラ焼き」、第120話「花かんむり/またね」、第148話「パジャマパーティーズ⑤」が比較しやすい回です。登場、挨拶、喜び、歌という異なる用途の発声を観察できます。

小澤亜李さんの代表作は何ですか?

『月刊少女野崎くん』の佐倉千代、『がっこうぐらし!』の恵飛須沢胡桃、『ローリング☆ガールズ』の森友望未、『モンスター娘のいる日常』のパピ、『約束のネバーランド』のコニーなどがあります。

篠原千鶴